マイナンバー関連条例に反対しました。

2016年1月8日 08時12分 | カテゴリー: トピックス

12月市議会定例会に提案された「行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律に基づく個人番号の利用並びに特定個人情報の利用及び提供に関する条例」いわゆるマイナンバー条例について、会派での意見が分かれたため、生活者ネットワークは、おおたけ貴恵市議が反対の立場で「意見開陳」を行いました。条例は賛成多数で可決しています。以下が意見開陳の内容です。

総務委員会委員長の報告がありました。その報告に対し、私は反対の意見を述べたいと思います。

この条例制定の主な内容は、マイナンバー法が施行されることにより主に市税等の申請時等に、申請書に個人番号等の記載を求めるために、法で自治体に求められた条例です。

マイナンバーのメリットには、公平・公正な社会の実現として、所得や他の行政サービスの受給状況を把握しやすくなり、これにより、負担を不当に免れることや不正な受給の防止に役立ち、本当に困っている方へのきめ細やかな支援ができます。とあります。

しかし、どちらかと言えば申請の抑制にもつながるのではないかと考えます。

今回の条例制定は、番号の利用に関するもので、国が決めた通りに市が利用する場合には条例に定めるものということですが、個人番号は個人を特定するものであり、番号記載が、市民にとっての利便性を十分に周知されているわけでもなく、将来の情報漏えい問題が心配されているものであります。 

今後は預貯金口座の個人番号記載がすでに法律できまっており、健康保険証としての活用も検討されています。

このような状況の中、市として条例を定めるのであれば、何かあった時の市の責任やセキュリティについての条例も合わせて定める必要があり、また今後独自の活用は一切しないと謳うなど、市としての姿勢が明確に示されないようでは、市民も安心できないのではないかと思います。

ご存知のようにマイナンバー制度は、乳幼児もふくめた国民すべてに一生涯変えることのできない12桁の個人番号を振り当て、行政手続きのさまざまな場面で活用しようとするシステムですが、国民の多くは、個人情報が流出しプライバシーが侵害されるのでは、という危惧を抱いています。実際、共通番号制度の導入先進国であるアメリカでは、なりすまし詐欺に悪用される事件が多発しており、韓国では昨年、共通番号や個人情報が大量流出し社会を揺るがしました。他国の制度と比較検討すべきは、マイナンバー推進者にとって都合のいいことばかりでなく、むしろ都合の悪い実情に学ぶべきです。日本でも年金情報が流出する事態も起きています。

国民の間に多くの反対意見と大きな不安を残したままスタートするマイナンバー制度です。利用範囲が限定された「社会保障・税番号制度」のはずなのに「さまざまなサービスが利用できます」に違和感です。法的義務がない個人カードにも真面目な日本人、とくにご高齢の方が作らねばならないと市内の写真屋では繁忙していると聞きました。カードをつくったら守れねばならないのは個人になります。個人番号カードの電子認証は、基本4情報で行われ、マイナンバーを使わないと推進者言いますが、それならばなぜマイナンバー制度と関係がないならば、利用・収集・提供の制限のあるマイナンバーをなぜ記載をするのでしょうか。そもそも本来の私たち国民も期待していた税金への100%補足が不可能な制度に対して、国民が不安な材料の提示のまま、現政権がマイナンバー制度への将来の予測も見えない状況で導入を急ぐ理由は何なのでしょうか。

そもそも民主党政権下時代でのマイナンバーの議論は、社会保障・税番号に限定した利用で、あくまで番号は手段として導入すると説明されてきました。その後現在の自公政権の下において、大事な理念を作り替え、基本理念の利用拡大をしました。マイナンバーは直ちに個人情報の一元化を図るものではありませんが、一つの番号の利活用を推進していくことによって、将来的にどのような脅威につながるか、誰にも予測ができません。そもそも立法動向によってその行方は大きく左右されることには非常に不安を抱きます。システム構築においては、拡大・拡張を予定してつくっています。

民間の中小企業、そしてNPOまでにも経費の負担、事務作業の煩雑化が強いられています。

この先何にマイナンバーを使い、それに伴う諸制度・システムによってプライバシーがどのように扱われることになるのか、そもそも何のためにマイナンバーという制度を創設したのかという原則的な部分すら定かではない現状は、個人情報保護の基本的な原則を大きく逸脱しているものといえます。

昭島市においても、この間の私が質問したDV通知カードの取り組みの質問おいても実際に事務作業を担うためこの制度の運用準備に右往左往していることが判明しました。国からの補助金では経費がまかないきれないということもわかってきました。昨年平成26年の9月補正予算審査特別委員会の私の質問に対して、システム改修への財政措置に当たっては地方交付税によらず、全ての市町村に措置される方策を講じることの要請を市長会へ緊急要請していることも確認しました。

しかし現状はどうか。現在の状況を確認しました。

平成27年度だけをみても、マイナンバー制度に関わるシステム関連経費と事務関係費は、予算ベースでみると、総額226,883千円係もかかり、昭島市の一般財源が50,908千円で、普通交付税はわずか7,321千円です。国の事業にも関わらず、10/10の補助ではなく、全体経費のうち19%もの負担をしています。普通交付税においても確定ではないと聞き及んでいます。財政が厳しいと様々な節約を強いられている昭島市において、この負担はゆゆしきものです。

またそもそも個人情報の管理体制の未熟なわが国において、昭島市からみれば、いくら法定受託事務といえども、このような制度、とくに今回は何かあった時の市の責任やセキュリティについての独自の新設の条例も合わせて定めるべきであり、また今後独自の活用は一切しないと謳うなど、市としての姿勢が明確に示されない状況下での昭島市としての条例制定について、私は導入することに賛成できません。