2016年3月議会 おおたけ貴恵 一般質問報告 ①電力自由化と気候変動について、昭島市から率先して取り組んでいこう

2016年5月26日 09時58分 | カテゴリー: 議会質問

おおたけ貴恵の3月議会の一般質問とその答弁を報告します。

【おおたけ質問】

ただいま議長の指名をいだきました、通告に従い、一般質問をします。

東日本大震災、福島第一原子力発電所の事故からもうすぐ5年が経ちます。環境大臣の発言は非常に恥ずかしい、情けない、悔しい思いで怒りが込み上げてきました。

丸川氏は発言を撤回したとはいえ、環境省を取り仕切るはずの責任者として本当にふさわしい人物なのでしょうか。

福島第一原子力発電所でつくられた電気は、東京に住む私たちが使っていたのです。そのことは絶対忘れてはなりません。今も事故後苦しむ多くの子どもたちもいます。そのことを肝に銘じて、日本のエネルギー政策について論じるべきです。

今年4月から始まる家庭への電力の小売全面自由化について、料金の安さや、携帯電話やガスや旅行会社等との電気代がセットでの割引を謳い、販売の宣伝が毎日のようにされています。省エネよりも、電気を使うだけ安くなるなどの企業の姿勢には、疑問を感じざるを得ません。家庭等を含む低圧部門の市場は、8兆円とも言われています。大手の新電力の会社は躍起になっています。

さて以前、私が紹介させていただいた持続可能な社会づくりの考え方であるバックキャスティングこそが、今、日本、そしてこの昭島が取り組むべき施策です。まさに100年先の将来のエネルギー政策について、何を選択するかを考え、今、取り組むべき政策をスタートするバックキャスティングで制度設計をする視点が重要だと思います。

はじめに大綱1、電力自由化と気候変動について、昭島市から率先して取り組んでいこうについて、お聞きします。

2012年 再生可能ネルギー固定価格買取制度導入され、電力システム改革が始まりました。

2015年 電力広域的運営推進機関の設立、そしてあと1か月すると始まる2016年4月 低圧部門への小売全面自由化、2020年には発送配電が分離され、電力システム改革が完了します。戦後、地域電力会社の独占市場であった電力事業の改革が行われます。これは先進国の中では、遅れていた改革であり、注目すべき改革です。

さて昭島市では、50kW以上の電力の高圧部門の公共施設については、本庁舎等の公共施設について、入札を通じて、東京電力から新電力へ契約変更をしてきました。先日の報道で気になる事態も起こっています。昭島市が環境コミュニケーションセンターで高圧の契約をしていた 大手電力以外で電力を販売する「新電力」では5位の「日本ロジテック協同組合」は、電力事業から撤退するとみられます。今後自治体として電力自由化に向けて取り組む時、入札時への懸念事項にもなるのではないでしょうか。

また一方、地球温暖化への国際的な約束であり、法的拘束力がある「パリ協定合意」は、地球平均気温上昇の目標値を産業革命前と比較して2℃未満とし、1.5℃未満に抑制する努力も盛り込みました。そのために「今世紀後半に温室効果ガスの人為的は排出と吸収を均衡させる」ことも目指します。今世紀中に温室効果ガスの排出をゼロにすることは大きな成果です。今後5年ごとに点検していきます。

日本の電気料金の安さを売りにする新電力が持つ電源には、新たに石炭火力発電所の建設もします。日本のかじ取りは、パリ協定合意の約束とは真逆の方向を向いています。

昨年政府が示したエネルギーミックス、今年2月9日に閣議決定した新FIT法改正案等の流れは、パリ協定実現に向けては、国内において問題多々あり、国内法の整備も急務です。

CO2排出削減目標について、世界が化石燃料依存の社会から脱却する方向性を明確にした「パリ協定」を意味あるものにせねばなりません。排出削減目標を実行力あるものにすべく数値化は、国の責務だけでなく、自治体の責務であり、自治体から発信していくべきではないでしょうか。

今までの地球温暖化対策への市の取り組みを確認するとともに、パリ協定合意後の流れを受けての昭島市の取り組みを伺います。国際イニシアチブである行動や宣言なども昭島市として積極的に参加していくべきではないでしょうか。

そこでお聞きします。

細目1 基礎自治体として「電力自由化」と「気候変動」について、どのように取り組んでいきますか。基本的なお考えをお聞かせ下さい。

細目2  低圧(家庭等)への電力自由化への取組みについて、お聞きします。

①50kW未満の公共施設は現在何施設あるのでしょうか。今後公共施設への50kW未満の低圧電力の契約変更についても取り組むべきだと思いますが、昭島市の考えをお聞かせ下さい。

②現在消費者が電気をえらぶ時の選択肢として、電力会社に電源構成の表示が義務化されていません。再生可能エネルギーの比率どころか、石炭火力発電所を新設することすら明記されていません。

また今後順次無料で取り付けられるスマートメーターの詐欺等懸念事項すらあります。

昭島市においても環境部と消費者相談窓口が連携した取り組みをすべきだと思います。昭島市の考えをお聞かせ下さい。

細目3 OP21におけるパリ協定の採択後の昭島市としての取組みについて、お聞きいします。

1点目、合基本計画や環境基本計画においても、気候変動の視点、エネルギーに関する政策を盛り込む必要があると思います。お考えをお聞かせ下さい。 2点目、市民とともに昭島市全体で取り組むための行動計画を策定すべきと思います。どのように考えますか。

【答弁者:市長】

おおたけ貴恵議員の一般質問につきまして、私からは1点目の「電力自由化と気候変動について、昭島市から率先して取り組んでいこう」のうち、細目1点目の「基礎自治体としての基本的な考え方」についてご答弁申し上げ、他のご質問につきましては、それぞれ担当部長からご答弁申し上げます。

初めに、電力自由化についてであります。

国の電力システム改革により、本年4月から、電力小売の全面自由化が開始される運びとなりました。

これにより、一般家庭がそれぞれのライフスタイルなどに合わせて、小売電気事業者を自由に選択することができる画期的なものであります。

市ではこれに先駆け、平成23年度からになりますが、本市「電力の調達に係る環境配慮方針」に基づく入札参加資格を得た、特定規模電気事業者である新電力の競争入札により、契約電力50kW以上の市の38施設において受電契約をしている状況にあります。

契約電力50kW未満の市の施設につきましては、小売電気事業者の参入があれば同様に、環境に配慮した受電契約を目指してまいります。

その他に、電力の小売自由化への具体的な取り組み方針は現在のところございませんが、今後の動向を注視する中で、市の取り組みとしてできることは、適切に対応をいたしてまいりたいと考えております。

次に、気候変動についてであります。

「COP21」におけます「パリ協定」により、加盟各国が、温室効果ガスの排出量を抑え、産業革命以降の全世界の平均気温の上昇を2度未満に抑え、さらには1.5度を目指して動き出すこととなりました。

我が国におきましては、2030年度の温室効果ガスの排出量を、2013年度比で26%の削減を目標に、今後、国の実行計画が発表される見通しとなっております。

市はこれまで、市の施設への太陽光発電の導入や、住宅用新エネルギー機器等普及促進補助事業などを実施をいたし、温室効果ガス排出量の削減に努めてまいりましたが、今後は、パリ協定に沿った国の実行計画が示された段階におきまして、市の取り組みを改めて検証し、更なる気候変動に関する取り組みへと繋げてまいりたいと存じます。

【答弁者:環境部長】

ご質問の大綱1点目の細目2点目、「低圧(家庭等)への電力自由化への取り組み」についてご答弁申し上げます。

初めに、市の施設における小売電気事業者への契約変更の取り組みについてでありますが、電力小売りの全面自由化は、一般家庭におきましては、需要側が力会社や料金メニューを自由に選択することを可能としておりますが、自治体などにおきましては、一般家庭における料金メニューとは別に契約条件が示され、原則、入札を経て契約を締結することとなります。

しかし現状は、電子調達サービスに登録のある小売電気事業者に対しまして、自治体参入の意向を確認する中では、検討中、未定、或いは行わないとしている事業者がほとんどであり、多摩26市におきましても、現時点で導入を決定している自治体はない状況となっております。

ご質問の、契約電力50Kw未満の市の施設でありますが、松原コミュニティセンター、高齢者福祉センター、保育園、学童クラブなど28施設であり、このほか、備蓄倉庫や街路灯などがございます。

こうした特定規模電気事業者である新電力と契約する施設以外の全ての市の施設に対しまして、低圧電力の契約状況や使用状況の調査を、現在、実施しているとことでございます。今後、小売電気事業者の参入動向を注視ながら、環境に配慮した効果的な導入について、検討をいたしてまいりたいと考えております。

次に、「環境と消費者相談が連携した取り組みをすべき」についてであります。

国の電力取引監視等委員会は、電力小売りの全面自由化の実施に向け、消費者がトラブルに巻き込まれない環境をつくるため、独立行政法人国民生活センターと平成28年2月に、消費者保護強化のための連携協定を締結いたしております。

本市では、電力小売り全面自由化の概要や、小売り電気事業者との契約上生じる可能性のある問題等につきまして、消費生活相談室の相談員が東京都消費生活総合センターの研修を受講するなど、市民からの相談にお応えできる体制を整えております。

国民生活センターによれば、全国の電力小売り自由化に関する相談件数は、平成27年度は2月までで約200件となっており、電力契約の勧誘に関する相談などが寄せられているとのことであります。

本市におきましては、現在のところ市民からの電力小売り自由化に関する消費生活相談は寄せられておりませんが、今後も消費生活相談室に寄せられた市民からの相談や、正確な知識や情報を得られるよう、広報やホームページ、また、消費生活講座により啓発活動を実施するなど、関係部署間で情報を共有し、連携して消費者被害の未然防止に適切な対応を図ってまいります。

次に、細目3点目の「COP21におけるパリ協定の採択後の昭島市としての取り組み」についてご答弁申し上げます。

初めに、「「総合基本計画」や「環境基本計画」に「気候変動の視点」、「エネルギーに関する政策」を盛り込む必要があるのではないか」についてであります。

本市では、「総合基本計画」と連動する個別計画である「環境基本計画」の中に、「地球温暖化対策の推進に関する法律」に基づく法定計画であります「地球温暖化対策実行計画(区域施策編)」を定め、温室効果ガスを平成33年度までに、平成2年度比で15%削減することを目標値として掲げ、地球温暖化対策に取り組んでまいりました。

「COP21」における「パリ協定」採択後も引き続き、現行の「環境基本計画」に基づき、温室効果ガス排出量の削減に向け取り組んでおりますが、「環境基本計画」につきましては、計画策定時から今日までの変化や、今後、国が示す新たな温室効果ガス削減の実行計画を精査する中で、必要があれば、環境審議会にお諮りし、見直し等を図ってまいりたいと考えております。

次に、「市民ととともに昭島市全体で取り組むための行動計画を策定すべき」についてであります。

環境施策につきましては、具体的な行動計画を含む「環境基本計画」を軸に進めてまいりますが、気候変動など環境に関する問題を、市民の皆様と共有し、ともに考えていくことは、大変有意義なことであります。

計画の見直しは、環境審議会にお諮りし、パブリックコメントを経て、進めていくことになりますが、より多くの市民の声が反映できるよう、市民ワークショップの開催など、審議会のご意見を参考に、検討いたしてまいります。