2016年9月議会 おおたけ貴恵 一般質問報告 ②みんなでつくろう 再生可能エネルギー・省エネルギー、あきしまをもっと ずっと 元気にしよう

【おおたけ質問】

大綱2、みんなでつくろう 再生可能エネルギー・省エネルギー、あきしまを もっと ずっと元気にしよう について お聞きします。

細目1、地域資源を活かし、市民のおおぜいの参加でエネルギーのプロシューマー化を目指そうについてお聞きします。

剪定枝等を活用したバイオマスエネルギーの賦存量、公共施設(高齢者センター、あいぽっく、多摩スポ等の温水を使う施設)で活用する可能性について、市の考え方をお聞かせ下さい。

細目2、環境基本計画の個別目標「省エネ・創エネを推進する」ためにも、昭島市環境配慮事業者ネットワーク等、地域資源を活かし、市民や事業者がエネルギーのプロシューマーになっていくべきと思います。市の考えをお聞かせ下さい。

以上、明快な答弁を期待します。

【答弁者:環境部長】

ご質問の2点目、みんなでつくろう、再生可能エネルギー・省エネルギー あきしまをもっと、ずっと元気にしようについてご答弁申し上げます。

初めに、せん定枝等を活用したバイオマスエネルギーの賦存量、公共施設で活用する可能性についてであります。

市立公園内の樹木や市道沿いの街路樹、及び小・中学校や市有地内の樹木のせん定枝等のバイオマス燃料としての賦存量は、概算で年間200t程度と推計されます。このうち、市立公園等から発生するものについては業者委託をし、軽量土壌として再生活用されておりますことから、その量を差し引きますと、実質的にバイオマス燃料として使用可能な量は、年間50t程度と推計されるところであります。

このせん定枝等をバイオマス燃料として公共施設で活用する可能性についてでありますが、環境側面から、木質バイオマス燃料は、カーボンニュートラルとして温室効果ガスの発生量が0と換算されること、また、近年、燃焼効率の高い設備が開発されていることなどから、木質バイオマスボイラーは温浴施設等で積極的な導入がなされているところであります。一方、木質バイオマスボイラー導入に当たっては、燃料の安定的な確保や薪ボイラーの使用に対する周辺住民の皆様の理解等が課題となるところであります。

市といたしましては、現在の公共施設の状況等から、即座に導入することについては困難性がございますが、東日本大震災以降注目されている地域内における分散型エネルギー供給源の一つとしてバイオマス燃料を活用することの有効性については認識をいたしており、今後の設備の入替えや施設の更新等に向けては、エネルギー供給のリスク分散やCO2の排出削減の観点も踏まえ、様々な可能性を総合的に研究して参ります。

次に、地域資源を活かし、市民や事業者がエネルギーのプロシューマーになっていくべきとのご指摘についてであります。

平成24年3月策定の昭島市環境基本計画においては、省エネ・創エネを推進するとの個別目標に対し、市民や事業者と協働して省エネルギーを推進するとともに市域全体で創エネルギーの導入と利用促進に取り組んでいくこととしております。

このことから、市においては、家庭における太陽光発電システム、HEMS、燃料・蓄電池等の導入を推進するため、住宅用新エネルギー機器等普及促進補助事業を実施し、平成21年度から昨年度までの累計で915家庭に対し4,097万5,000円の補助を行い、また、省エネファミリー制度としては累計で389世帯の登録をいただくとともに、昨年度からは自治会の協力を得て省エネナビの設置等にも取り組んでいるところであります。

一方、市内の企業や事業者においても、地球環境配慮活動に対する機運は、年々高まっている状況にあり、先進的な事例等については、昭島市環境配慮事業者ネットワークにおいて情報共有を図っているところであります。

ご質問中の「プロシューマー」とは、アメリカの評論家であり未来学者であったアルビン・トフラー氏が、その著書『第3の波』の中で使用した、プロデューサーとコンシューマーを合わせた造語であり、「生産者でありながら消費者である者」と解釈されております。市といたしましては、市民や事業者の皆様の多くが、今後、エネルギーのプロシューマーとなっていけるよう、先進的な事例等について研究しながら正確な情報提供等に努め、コーディネーターとしての役割を果たして参りたいと存じます。