2017年12月議会 篠原ゆか 一般質問報告 ③学校教育における保護者負担の軽減について

【篠原質問】

次に学校教育における保護者負担の軽減について質問いたします。

保護者から声が上がることが多いのが教材費についてです。

各学校の教材費についての資料を事前にいただいておりますが、教材費の差異が目立ちます。差異の大きいところでは2倍近くにもなります。教材費は学校の裁量に任せるということになっているようですが、学区が決められてしまえば提示された金額をそのまま払うことになります。そのことついて市はどのように考えますか。

教材についてはリサイクルという考え方はないのでしょうか。ピアニカ、絵の具、裁縫箱など、リサイクルできるものについては積極的にリサイクルすべきではないかと考えます。なんでもあたらしいものを買うのではなく、大切に使うということも学ぶべきと感じますが市はどのように考えているのでしょうか。(11月22日朝日新聞。中学校制服の公正取引委員会の全国抽出調査からの改善案)

また、ランドセルが身体の成長に負担がかかるとの見方もあるが、値段も安いランリュックを導入するなど対応は考えないのでしょうか。お答え下さい。

続いて移動教室について質問します。

依然として保護者から栃木へ行くことの懸念があるとのお声をいただいております。どのように対応していくのか市の見解を問います。

移動教室の業者の選定基準はどうなっているのでしょうか?各学校の移動教室の時期は適正であるのか。宿泊先、委託している旅行会社はどこなのか、同じところなのであればその理由についてもお聞かせください。

以上で質問を終わります。明快な答弁をお願いいたします。

【答弁者:学校教育部長】

ご質問の3点目「学校教育における保護者負担の軽減について」のうち、1点目の「教材費について」ご答弁申し上げます。

はじめに「教材費の差異について市はどのように考えるのか」についてでありますが、教材については、各学校の指導計画に基づき、学年全員の児童・生徒が同一の教材を活用することで児童・生徒に十分な学習効果があるかどうか検討を行い購入しております。

教材費については、学校により差異が生じていることは認識しております。今後も保護者の負担を考慮する中で、各学校が工夫し教材費の負担が過度に多くならないよう校長会などを通じて伝えてまいります。

つぎに、「ランドセルをリュックにするなど対応は考えないのか」についてでありますが、新小学校1年生には、交通事故に遭わないようランドセルカバーを配布し、目立つようにして通学する対応をしております。このようなことから、ランドセルをリュックにすることの対応については考えておりません。

つぎに「リサイクルできるものについては、兄弟等でリサイクルしては」についてでありますが、絵の具道具、裁縫用具については、年間を通して使用するために兄弟とも小学校に在籍している場合は共同で使用することは困難であると考えております。鍵盤ハーモニカについても主に小学校1・2年生の音楽の授業で使用する教材ですが、小学校3年生以降も音楽の授業や音楽会等学芸的行事で使用する場合もありますので、兄弟がともに小学校に在籍している場合は、共同での使用は難しいと考えております。

年上のお子さんが小学校を卒業して使用しなくなったものを年下のお子さんが使用することは可能ですが、教材によっては耐用年数等の課題がございますので、各学校で個別に判断をしていただくこととなります。

なお、卒業等で不要になった教材を学校で集約してリサイクルすることにつきましては、中学校では制服のリサイクルの取組を実施しておりますが、鍵盤ハーモニカなどについては、保管場所の確保や衛生管理上の課題もありますことから、今後研究してまいります。

2点目の「移動教室について」ご答弁申し上げます。

はじめに、教育委員会の移動教室の基本的な考えでございますが、移動教室は、豊かな体験活動を経験できる重要な機会と捉えており、昭島市内のどの小学校に通っていても同様の体験ができること、費用面において各学校で実施するよりも抑えることができること、各学校間で情報共有ができ、充実改善を図ることができることなどから行先や宿泊先を統一して実施しております。

「移動教室の行先」についてでありますが、6年生には、日光方面で実施しております。その理由は、自然環境が豊かであること、世界遺産になっている歴史的建造物が多数あること、宿舎として利用できる施設が整っていることなどが挙げられます。

5年生の行先は山梨県北杜市の八ヶ岳方面に統一し、同一の宿舎に宿泊することとしました。来年度には、実施期間も全校で2泊3日に統一し、体験活動の充実を図る準備を進めております。

つぎに、「移動教室の業者の選定基準」についてでありますが、6年生の日光移動教室につきましては、小学校長会において、複数業者からの企画提案を受け、教育効果を十分に高められるか、児童の安全確保対策が十分であるか、費用が妥当であるか等の観点から選定しております。

つぎに、「実施状況の報告」についてですが、各学校の代表教員からなる移動教室運営委員会を組織して、移動教室の実施計画の検討、実地踏査の実施、各学校の実施状況を踏まえた終了後の評価を行い、次年度に向けた改善を行っております。また、移動教室の実施時期については、指導計画や運動会等の学校行事との調整を図る中で、6月を中心に実施しているところです。

今後とも、移動教室については、児童にとって豊かな体験活動を経験できるように学校と教育委員会が連携して進めてまいります。