9月議会 林まい子の一般質問 ①市民の力を活かし文化芸術を感じる昭島にしよう 


市民の力を活かし文化芸術を感じる昭島にしようについて質問致します。
現代の都市部での生活は、ものが溢れ物質的には豊かさを享受し、年を追うごと便利になる一方、時間に追われ余裕なく毎日の生活を送るライフスタイルに移行しています。
それに伴い、文化芸術は、日常生活での優先順位を概ね下げられてしまい、自ら意識をして向き合い、ときには何かしらの投資もしないと、接する時間に個々人でかなりの開きがでるように見受けます。しかし、文化芸術は、人生を彩り豊かにし、時代も人種も超えて人々を繋ぎ、感動を与える力、共感し平和にまで導く力など様々な力を有しており、より人間らしく生きる原動力にもなり得ます。
文化芸術がある場には人が集まり地域に活力が産まれ、結果他の自治体との差別化・アピールにも繋がり、まさしく、公的な取り組みが必要とされる分野と考えます。一方、文化芸術を享受するのみではなく、周りに影響を与え他の目的を達成しつつ文化芸術の創造に関わる市民がいます。 例えば、昭島でも、美術での創作活動を通じて、多様な個性の方々が社会と繋がり自己表現をする一助としている市民がいます。
子育て世代が、育児経験を活かしながらゼロ歳から参加できるコンサートを開催している例もあります。年齢問わず生の芸術に触れる場があるという市民の芸術参加の機会の拡充のみならず、主催者にとっても、自分たちのスキルを維持し発表を通じて生きがいづくりの時間を持て、同時に孤立化しやすい子育て期の仲間づくりにも繋がっているように見受けます。
また、一昨年から昭島市民も関わる西多摩地域の市民発子どもオペラ教室は、子どもの世界を拡げ経験値をあげる以外に、まちづくりの手段として舞台芸術を活用しています。その他にも、文化芸術を絡めた多様な取り組みがあるかと思います。傍らに文化芸術を感じられる生活やそれを通じて得られるものは、その後の人生の選択への影響や生きがいの有無にも関わってくるのではないでしょうか。                                                                           しかし、活動している市民からは、市内にはギャラリーが少ない、練習場所を取りづらい、小ホールを確保しにくいため発表回数を減らさざるを得ない、指導者を継続的に確保できない、などの声を聞きます。活動をスタートしたり継続するにあたり何かしらの困難を感じられています。昭島市文化芸術振興基本条例では、文化芸術を「子どもから大人まですべての人々に潤いとゆとりをもたらし、想像力豊かな人間性をはぐくむとともに、人々の交流や心のつながりを深め、相互に理解し尊重し合う社会の基盤を形成するもの」と位置づけています。また、「文化芸術の振興に当たっては、すべての市民が文化芸術を創造し、享受する権利を有することを踏まえ、市民が等しくこれを鑑賞し、これに参加し、又はこれを創造することができるような環境の整備が図られなければならない」、「広く市民の意見が反映されるよう十分配慮する」とし、全市民が文化芸術を享受し、また創造できる環境整備を市民参加でおこなうことが、条例の基本理念で掲げられています。

そこで質問です。
細目1 市内の芸術家との連携について、市の考え方を問う
・市は文化芸術振興をどのように考えていますか。また、市内の芸術家を把握し、連携して振興に当たっていますか

答弁者: 市長
担当: 企画部 企画政策課
人それぞれが持つ価値観のもと、価値ある芸術作品との出会いは、感動や生きる喜びをもたらし、ひいては、心豊かな社会の形成にとって、かけがえのないものであります。本市では、心豊かな市民生活及び活力ある地域社会の実現に寄与することを目的とした昭島市文化芸術振興基本条例及び第五次昭島市総合基本計画の基本施策に基づき、文化芸術の振興に資する取組の着実な推進に努めてまいりました。地域の歴史・風土に培われた文化・芸術が、将来にわたって継承されるよう文化芸術の振興に努めることは、私の目指すまちづくり「住んでみたい 住みつづけたい 訪れてみたい 昭島」そして、意外性と多様性に富んだ楽しいまちづくりに資するものではなかろうかと考えるところであります。

また、市内の芸術家と連携した取組につきましては、昭和の森芸術文化振興会との共催により、「芸術家三人展」や「芸術家公募展」を開催するなど、市内の芸術家の活躍の場の確保と併せ、市民の皆様が身近に芸術作品に触れていただく機会を提供してまいりました。同時に、市内の小中学生が制作した作品を展示する「芸術家卵展」も開催し、昭島の未来を担う子どもたちの芸術文化の芽を育んでいるところでもございます。更に、本年6月には世界を舞台に活躍される大理石彫刻家の武藤順九氏、市内企業、そして本市が連携し開設された「昭島 昭和の森 武藤順九彫刻園」は、行政・企業・芸術家が連携し、その魅力を世界に発信する日本で初めてのプロジェクトであることはご案内のとおりであります。
こうした世界的に著名な芸術家の作品を身近に鑑賞できる機会を提供することは、心に潤いやゆとり、そして大きな感動をもたらすものであり、とりわけ、将来を担う子どもたちの感性や、想像力豊かな人間性を育むことに大いに寄与するものと考えております。
今後も文化芸術の振興に向け、取組を推進してまいりたいと存じます。

林質問
細目2 教育福祉総合センターの体育館について
教育福祉総合センターが来春オープンしますが、
体育館の設計や仕様確定にあたり、市民や専門家の声は反映されていますか。
・先日、体育館のピアノ設置に関し、市内の芸術家よりプロならではの着眼点からご意見を頂きました。市民からひろく意見を募るのと並行して、市内のプロからも意見を徴集し、愛着持ちより使いやすくなるよう、市民参画で建設がなされていますか。

答弁者: 生涯学習部長
担当: 生涯学習部 市民会館・公民館
本施設は、主に教育センターに通う児童・生徒の軽運動や発表会などに使用し、空いている時間は市民活動の発表の場として貸出しを行う予定です。体育館としてご利用いただくほか、空調設備、舞台照明、音響設備、可動客席を備えており、合奏・合唱や講演会などを行う講堂としてもご利用いただくことができます。
このように多目的な利用を想定しているため、設計にあたっては、市民ワークショップ、市民説明会、パブリックコメントを実施し、実際に利用する市民の皆様にご意見を伺ったところでございます。今後も施設を利用されるさまざまな立場の方々からのご意見も伺いながら、使いやすい施設となるよう整備を進めてまいります。

林質問
細目3 子どもへの文化の継承について
文化芸術と一口にいっても芸術、伝統芸能、芸能、生活文化、国民娯楽、文化財とジャンルも非常に幅広いですが、何点かに絞り質問をさせて頂きます。

・この数年参加している子ども読書活動推進事業「ものがたりライブ」での児童書作家杉山亮さんによると、最近は昔話を知らないお子さんが多いとのこと。
また、地元の合唱団指導者から、我々の世代では大抵の子どもは知っていたと認識している童謡を知らない小学生のお子さんがいるとの話も聞きました。
単純に子どもがそれらと接点を持つ機会がないのだと思われますが、社会状況の変化に伴い子どもへ伝承文化を伝えることの難しさを感じます。
昔話、子守歌、童謡、童話、伝承遊び、年中行事などの継承について、市としての指針はありますか。また、未就学児や親がそれらに触れられる場は増やせますか。

答弁者: 生涯学習部長
担当: 生涯学習部 市民会館・公民館
はじめに、未就学児に対する文化継承の取組につきましては、国の定めた保育所保育指針に「日常生活の中で、我が国や地域社会における様々な文化や伝統に親しむ。」と定められております。この指針に基づき、市内の複数の保育園において、通常保育の中にわらべうたを取り入れているほか、専門家を招き、保護者や地域の方々も参加する中で、わらべうたを紹介するなど、伝統的な文化に親しむ機会を提供しております。
また、市民図書館では、定期的に行っているおはなし会において、昔話や年中行事に関する絵本の読み聞かせを行うほか、未就学児やその保護者を対象に「わらべうたライブ」等の事業を実施しております。今後も事業の充実及び新たな事業の実施について検討してまいります。

林質問
・昭島市では、第二次昭島市教育振興基本計画で、各教科や体験活動を通じ日本の伝統文化教育の推進が定められています。学校教育において、「地域との連携による伝統文化教育の推進」の取り組みの一環でお琴が導入されたもののそのままメンテナンスなされていないようだとの市民の声を聞きましたが、活用状況はどのようでしょうか。

答弁者: 生涯学習部長
担当: 生涯学習部 市民会館・公民館
琴は伝統文化教育の一環として音楽の授業などで活用しておりますが、学校ごとに常備しているわけではなく、各学校が予定を組んで、順番に活用しております。琴のメンテナンスにつきましては、弦が切れるなど修理が必要な場合は、その時に使用している学校が業者に依頼してメンテナンスを行っており、昨年度は12台のメンテナンスを実施しております。

林質問
・市内の文化的・歴史的遺産をたどれる昭島デジタルアーカイブズを拝見しましたが、昭島にまつわる知識や場を分かりやすく知ることができ、昭島の魅力をたどれました。作って終わりではなく、例えば、子どもたちが総合のパソコンの時間や、昭島市について学ぶ時間に観たりと、その存在をより認識し実際に観てもらい学びに活かすなど積極的な活用は考えていますか。

答弁者: 生涯学習部長
担当: 生涯学習部 市民会館・公民館
昭島市デジタルアーカイブズの教育現場での活用についてでございます。
これまでにも教育現場の先生方から、本市の文化財や歴史、地域文化を視覚で学べるようなコンテンツはないかと、多くの問合せがあったこともあり、本年3月に昭島市デジタルアーカイブズを公開した後、校長会においてリーフレットをお配りし、周知を図ったところでございます。
今後、市内小中学校の教育研究会の社会科部会等で周知し、児童・生徒が地域文化や歴史等を学ぶ上での副教材的な利用について検討を図る予定でございます。

林質問
子どもが義務教育現場外でも、市内で日本の伝統文化に触れるチャンスはありますか。

答弁者: 生涯学習部長
担当: 生涯学習部 市民会館・公民館
子どもの義務教育現場以外での伝統文化に触れる機会についてでございますが、市では「伝統文化親子教室事業」を実施し、これまで「生け花」や「お琴」、「祭囃子」などの教室を開催しております。また、地域の高齢者と子どもとの交流を図ることを目的に「囲碁教室」や「陶芸教室」などを開催し、日本の伝統文化に触れる機会の創出に努めております。

林質問
細目4 今後の計画策定について
・現在の基本方針につき、進捗確認と課題整理はなされていますか。                                                      課題を踏まえて計画するべきと思いますが、芸術家はじめ市民への聞き取りをし、ニーズ把握に努めつつ、市民参加、文化人・芸術家連携で計画策定を進める見込みですか。

答弁者: 生涯学習部長
担当: 生涯学習部 市民会館・公民館
本市では、文化芸術の振興に関する施策の総合的な推進を図り、もって心豊かな市民生活及び活力ある地域社会の実現に寄与することを目的に平成20年に昭島市文化芸術振興基本条例を制定いたしました。これを受け、平成22年に策定いたしました「昭島市文化芸術の振興に関する基本方針」でございますが、平成27年度からは、「昭島市教育委員会の事務事業に関する点検及び評価報告書」において、各施策の進捗状況の確認と課題整理を行っており、平成28年度に第五次昭島市総合基本計画前半期評価報告書を作成した際、全体的な取組状況について検証・評価を実施しております。平成29年度に改訂されました国の法律に沿った新たな計画を策定することにつきましては、今後の検討課題となりますが、現基本方針におきましても、策定時に市民アンケートや、専門家も交えた検討委員会にて策定を進めたことを踏まえ、その手法につきましては、検討してまいります。