2021年6月議会 林まい子一般質問概要 ②昭島の地下水を飲み続けよう
◆林まい子 大綱2 昭島の地下水を飲み続けよう
市にとって、内外に強力なアピール力を持つものが地下水であることはいうまでもありません。直近の昭島市市民意識調査報告書では、市外の人に昭島の良さを伝えるものは、第1位が「深層地下水100%の水道水」で87.5%、第2位が「水や緑といった自然環境」で39%でした。また、住み続けたい理由は「水がおいしいから」が、3位で17.7%でした。更に、魅力あるまちづくりへの施策については第3位が「水や緑など、自然環境の保全」で36.4%です。
市内4カ所への給水スポット設置事業も高く評価するところですが、貴重な資源として充分すぎるほど認知されている地下水に係る新たな施策展開は、市民の大きな期待にも応え非常にやりがいがあったのではないでしょうか。今後いつまでも昭島の水を飲めるような保全施策の更なる充実にあわせて期待するところです。環境に優しい自治体とのメッセージを内外へ流すチャンスにもなるでしょうし、何より、今ある環境は将来世代からの借り物であり、これをいかに維持し、次世代に引き継ぐか考え行動することは、私たちが果たすべき責務です。
そこで質問です。
細目1 水循環及び雨水利用促進に関する施策、計画の進捗状況について問う
一点目、「深層地下水流動調査」結果の今後の活用見込みを教えてください。
【答弁 市長】
自然の恩恵に感謝しつつ、引き続き、雨水の利活用や循環に配慮した施策を推進し、清浄で豊かな地下水資源を確実に次の世代に引き継いでまいります。
地下水は、地球上を循環している水の一形態で、元々は降った雨が地中に浸透し貯留されて存在しているもので、地域の水循環系の重要な一部を占めるものであります。
都市構造や都市活動とも密接に関連する地下水循環を健全に維持していくためには、地下水の利用にあたり、循環や涵養について配慮していくことが必要です。
とりわけ、水道事業の創設以来一貫して、水源を深層地下水に求め、安全でおいしい水道水を全国的に見ても安い料金で市民の皆様に供給している本市にとっては、清浄で豊かな地下水資源を将来にわたって保全していくことは重要な課題であります。
令和元年度に着手しました深層地下水流動調査は、市の魅力であり、「たから」でもある深層地下水100%の水道水を次の世代に確実に引き継いでいくとの強い思いから、昭島の深層地下水の起源と流動のメカニズムを踏まえた深層地下水の保全と利用のあり方を、水道事業者としての立場から検討するために実施しているものであります。
その成果は、水道事業としての水道水の安全と安定供給に活用するだけではなく、環境保全や環境教育などへの二次的な活用にも配慮してまいりたいと存じます。
【答弁 水道部長】
ご質問の2点目、昭島の地下水を飲み続けようについてご答弁申し上げます。
深層地下水流動調査につきましては、深層地下水の起源の推定のほか、現状における涵養等の把握を行い、流動のメカニズムを踏まえた上で水道事業者の立場から揚水量管理と水質の安全管理に活用することを目的とし、令和元年度から今年度までの3ヵ年で実施しているものであります。調査終了後には、その結果を踏まえ、観測井の設置に関する検討を進めるほか、水安全計画の策定にも活用してまいります。
また、二次的な活用といたしまして、昭島の深層地下水の起源と流動に関する情報を市民の皆様と共有し、昭島の深層地下水を更に身近に感じていただき、節水だけでなく、広く環境保全に関する意識の高揚にも役立ててまいります。
◆林まい子 二点目、2014年に水循環基本法が成立しました。水循環を一層健全なものとして、持続的な水利用とするための取り組みを教えてください
【答弁 水道部長】
水循環基本法においては、国及び他の地方公共団体との連携、地域の特性に応じた施策の策定及び実施が地方公共団体の責務とされ、その基本的施策として、貯留・涵養機能の維持及び向上、水の適正かつ有効な利用促進、流域連携の推進等が定められ、また、雨水の利用の推進に関する法律においては、区域の自然的社会的条件に応じた雨水利用推進に関する施策の策定及び実施が定められております。
◆林まい子 三点目、「水循環基本法」に基づく水循環、「雨水の利用の推進に関する法律」に基づく雨水利用促進の取り組みを教えて下さい。
【答弁 水道部長】
本市におきましては、上流域の理解のもとに、地下水を水道水として利用させていただいている流域の一員でありますことから、地下水の流域の枠組みの中において、健全な水循環を維持していくことが重要であるとの認識に立ちながら、市内における湧水箇所等の定期的な水量・水質検査による保全、奥多摩・昭島市民の森事業等 広域的な視点から見た水循環の保全活動、また、雨水貯留槽 設置助成金や雨水浸透施設 設置助成金の交付、道路整備の際に歩道については、雨水を地下に還元できる透水性舗装を採用するなど、都市化が進んでいく中にあっても、水循環の推進、地下水の涵養、雨水の利用等を図っているところであります。
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