2017年6月議会 おおたけ貴恵 一般質問報告 ③中学生の放課後等の居場所づくりについて

【おおたけ質問】

大綱3.中学生の放課後等の居場所づくりについて、お聞きします。

6月8日に小金井市の緑中学校に教室の一部屋を活用した放課後カフェを訪問しました。

午後4時から6時まで、教室の一部屋がカフェとなります。カフェと言ってもスポーツジャグに乳酸飲料とアイスティーをいれて、無料で提供しているだけです。そこの空間は学校の中で子どもたちにとって心地良い場になっていました。将棋を指したり、カードゲームをしたり、アナログゲームに楽しむ子どもたちでいっぱいでした。出入り自由で部活が終わって放課後カフェにやってくる子どもいました。5年目になる放課後カフェは、学校側と十分話しながら、テスト期間を外す等学校行事と調整しながら、ほぼ毎週木曜日開店しています。運営しているのはおやじの会で、お邪魔した時は平日の夕方は忙しいおやじに代わって、緑中に子どもが通っていたお母さんたちである“おかみ”が手伝っていました。その方たちに「なぞ放課後カフェを運営しているのか」インタビューしてみました。それは学校の外で偶然に放課後カフェに来ている子どもたちにあったとき、こどもたちから声をかけてもらうようになったそうで、地域でこどもたちを見守ることへつながっていくと話してくれました。

小金井の事例を西東京の市民の方々が見学にきて、現在西東京へも広がっています。

西東京でなぜ取り組むことになったかは、市内中学生の「自殺」があったことに対して、大人として何かできないか、という思いからだったそうです。3年目を迎えるそうですが、補助金なしで、現在せいらん中学校は、学校図書館でブックカフェをしています。運営には地域の民生委員が課題を抱える子どもたちに向き合っています。学校とも連携し、1年目は1学期に一回、そして西東京市の教育の広報媒体にも掲載され、2年目以降は学校の年間計画と調整し、1学期に2回ずつ開催していました。また学校側から学校の図書室でやってほしいといわれたそうです。地域の気になる子どもと顔見知りになる。資格を持つ専門家がやるところではない、細やかで、緩やかにネットワークでつながることだと、その仕掛けに関わった市民協働の担当の方が、市民がする役割は何かを、話してくれました。西東京市の一中、せいらん中、ひばりが丘中と広がり、学校の先生から依頼があるそうです。話を聞いてくれる大人が地域にいるということは思春期の中学生にとっても大事な空間ではないでしょうか。

さて昭島市では平成26年度まで(要確認)の計画として「次世代育成支援行動計画後期計画」がありました。当時計画の中で書かれていた調査結果にもとづく課題は、「 居場所づくり 」 です。インタビュー調査からは、中高生年代の居場所が極めて少なく、公園などの空き地での友達同士の会話などは、近隣から近所迷惑と通報され地域から排除され ている事例が多くあることが報告されています。  次世代の親になる中高生を温かく地域で見守る必要があります。 児童館や公共施設の運営に当たっては、年齢にあわせた利用時間帯の設定など による中高生の居場所づくりが求められていると書かれています。
そこでお聞きします。

細目1.学校図書館等で中学校にカフェをつくろうについてお聞きします。

①中学生の居場所について、市の基本的な考え方について、お聞きします。

次世代育成支援行動計画後期計画の子どもの居場所の施策について、H23年度事業評価「D」「E」評価され、H26年度目標値を定めました。課題とされている例えば「児童センターの充実」「公園、児童遊園等整備 の充実」について、次世代育成支援行動計画後期計画の終了後、どの計画に継承されているのでしょうか。そのことも含め、市の考えをお答えください。

②事例として西東京市や小金井市のことを挙げさせていただきました。学校の中で開催する中学生の居場所つくりに取り組むことも、中学生の居場所となるのではないでしょうか。市の考えをお聞かせください。

③そもそも西東京市での中学生の学校内での居場所作りのきっかけは、「ゆめこらぼ」という市から委託されている市民協働推進センター主催での円卓会議からでした。

昭島市においても、市民が何ができるか、行政の役割は何かをまずは考える「中学生の居場所など」をテーマに、市民、事業者など多様なステークホルダーが関わる円卓会議をしてはどうでしょうか。

以上、明快な答弁をお願いします。

【答弁者:子ども家庭部長】

ご質問の3点目、中学生の放課後等の居場所づくりについてご答弁申し上げます。

まず、初めに、次世代育成の計画につきましてですが、本市では、次世代育成を推進するため、平成22年度から平成26年度を期間とする「昭島市次世代育成支援後期行動計画」を策定いたしました。

本計画では、子どもの居場所につきましても項目を位置づけており、中学生、高校生が利用しやすい児童センター等施設の弾力的な運営の推進に努めて参いりました。

平成24年度に各事業の進捗度評価を行った結果、「児童センターの充実」、「公園、児童遊園等整備の充実」について、更なる推進を要する評価となりました。

児童センターにつきましては、現在2館目の設置を検討中であり、公園、児童遊園につきましては、関係部署と調整し、良好な遊び場確保に努めて参ります。

なお、平成27年度以降の次世代育成支援行動計画の策定は任意化されており、本計画の将来像を引き継ぐ計画として「昭島市子ども・子育て支援事業計画」を策定いたしました。次世代育成の目的や、進捗状況等を踏まえ、必要な事業や内容を付加して、対応を図っているところでございます。

次に、学校図書館、中学校にカフェを作ろうについてですが、中学生は、心身の成長や社会性の習得、学習・進学の状況、個性等の差異が顕著となる重要な時期であると捉えております。

放課後の居場所として、多くの生徒がクラブ活動等を含め、長い時間を学校で過ごしております。

本市では、学校以外の第二の居場所として、安心して過ごすことのできる場であり、交流の場としての機能も有する児童センターや青少年交流センター等を運営しております。また、今後、建設の予定されている(仮称)教育福祉総合センターも、生徒達が集える場所となるであろうと考えております。

なお、小金井市や西東京市では、放課後の中学生の居場所として放課後カフェが行われており、生徒達の間で好評であると聞いております。

放課後カフェの開設については、人員体制や施設管理・運営面で様々な課題があると考えております。また、「中学生の居場所」等をテーマに、関係者による円卓会議等も含め、他市の状況等を調査研究してまいります。