2017年12月議会 おおたけ貴恵 一般質問報告 ①教育と福祉の連携で切れ目のない総合的な支援で発達支援施策に取り組もう
おおたけ貴恵の12月議会の一般質問とその答弁を報告します。
【おおたけ質問】
ただいま議長の指名を受けました。通告に従い、一般質問を行わせていただきます。
市長は平成29年の施政方針においても「いるをはかりていずるをなす」の精神のもと市政運営への基本方針を着実に進めています。一方、市民とともに策定した第5次総合基本計画の後半期のまちづくりも 待ったなしの状況です。2015年国連サミットでも掲げられている持続可能な開発目標 SDGs の視点は、自治体経営においても必須であり、まちづくりの施策もすすめていかねばなりません。その実践やPDCAを回すには、行政だけではなしえません。
さて今回の質問は大きく2問です。市民とともに実践していくまちづくりについて、主眼を置き、質問していきます。地域で活動するステークホルダーと昭島市の行政に携わる職員が「オール昭島」で、集中と選択の施策のもと、ともに考え、まちづくりをすすめていかねばならないのではないでしょうか。
大綱1 教育と福祉の連携で切れ目のない総合的な支援で発達支援施策に取り組もう。
ライフステージに応じた支援施策について お聞きします。
細目(1)民設民営で設置する中核的なコーディネート機能を担う、昭島市が新たに整備する(仮)昭島市児童発達支援センターの進捗状況、市との関係、市の役割の基本的な考え方を教えてください。「児童発達支援基本計画」の進捗管理をする担当所管についても教えてください。
細目(2)療育事業においては、昭島市は他市にない特長を市民が地域課題解決のため構築してきました。早期療育の取り組みは、民設民営に移行していくにあたり、質の低下はあってはならないことです。今後も必要な子どもへのマンツーマンで発達支援事業を継続していきますか。
細目(3)ライフステージに応じた切れ目のない支援は、重要です。「児童発達支援基本計画」に基づく障害のある子どもたちの学齢期における支援の継続のためには、幼児期からの継続した放課後等デイサービスは重要な役割になります。放課後等デイサービスのフォロー事業への取り組みについて、お考えを教えてください。
【答弁者:市長】
出生数が減少する中、発育・発達に課題があり、何らかの支援を必要としている児童は、年々増加傾向にあると言われております。このような背景を受けて、平成17年に「発達障害者支援法」が施行され、発達障害の早期発見や早期の支援、保育、教育、学童保育の実施にあたっての配慮、就労支援等が規定されました。
要配慮児童に対しては環境の整備、総合的な支援体制、特性に応じた適切で継続したサービスの提供を図ることが必要でございます。
本市におきましても、平成25年に発達支援に関連する担当部署による「発達障害児童等の支援に関する庁内検討委員会」を設置し、翌平成26年には、公募の市民や学識経験者、事業者等を委員とした「昭島市児童発達支援計画審議会」を設置しました。本市においては児童発達支援の中核的な拠点施設を設置し、配慮を必要とする児童への「理解」「支援」「連携」が適切に行われ、ライフステージに応じて継続した支援体制を構築することを目的として、平成27年3月に「昭島市児童発達支援基本計画」を定め、本計画において、計画の基本目標、要配慮児童の自立への道筋、施策展開の方向性、(仮称)昭島市児童発達支援センターの整備と機能についての計画を策定いたしました。
(仮称)昭島市児童発達支援センター設置に関する進捗状況につきましては、センター建設予定地であります、旧つつじが丘南学童クラブの解体撤去が終了したところでございます。
建設にあたりましては、運営事業者選定会議にて選定された、「社会福祉法人あすはの会」において、国の補助金協議書を10月に東京都に対し提出したとの報告を受けております。
(仮称)昭島市児童発達支援センターはすべての子どもたちが地域の一員として自立できるよう建設するものであります。
建設にあたりましては、(仮称)教育福祉総合センターの1区画に建設しますことから、計画通りに平成30年度着工に向け推進してまいりますのでご理解のほど宜しくお願いいたします。
【答弁者:子ども家庭部長】
ご質問の一点目、教育と福祉の連携で切れ目のない総合的な支援で発達支援施策に取り組もうのうち、ライフステージに応じた支援施策について、ご答弁申し上げます。
(仮称)昭島市児童発達支援センター建設の進捗状況につきましては、先ほど市長が述べた通りでございますが、国の補助金の動向といたしましては、平成28年7月に起きました、「相模原の障害者施設」での事件の影響により防犯対策に対する補助を重点的に行ってきている状況と伺っております。
しかしながら、本市といたしましては、(仮称)教育福祉総合センター建設と合わせて、(仮称)昭島市児童発達支援センターの建設をいたします関係から、予定通りに事業が進むよう、東京都へ強く要請をしてまいります。
運営主体となる法人と、市との関係でございますが、センター建設から、その開設、事業運営等、施設整備から運営まで密接に連携し事業を進めてまいります。
また、センター開設後の市の役割といたしましては、(仮称)教育福祉総合センターに設置予定の「発達・教育総合相談窓口」が中心となり(仮称)昭島市児童発達支援センターと連携する事になります。
センター開設後につきましても、事業運営に係る給付費の支出や、法外事業の委託事業等が市の役割になるものと考えております。
(仮称)昭島市児童発達支援センターの運営につきましては、運営する社会福祉法人が中心となり、運営協議会を設置する事となっております。
また、(仮称)昭島市児童発達支援センターの建設という部分につきましては一定程度の方向性が見えてまいりましたが、「児童発達支援基本計画」の進捗管理や、その他の施策展開の方向性等は、まだ計画の段階であります事から、引き続き本市において進捗管理を行ってまいります。
次に、民設民営に移行するにあたって質の低下はあってはならない事、についてでございます。NPO法人が行っている児童発達支援につきましては、長年にわたって培われたノウハウを大切にして、本事業を進めていくため、また、現在NPO法人の児童発達支援を利用している方がスムースに移行できるよう、センター開設までの間、社会福祉法人・NPO法人・市の三者で連絡調整会議を定期的に開催いたします。
必要な子どもや保護者には個々への対応を実施しながら、子ども相互の関係や共同的な活動が促されるよう複数での対応や集団での対応も視野に入れ、必要な子どもへ、必要な支援が実施されるよう協議してまいります。
最後に、放課後等デイサービスについて、フォロー事業への取り組みについてでございます。
(仮称)昭島市児童発達支援センター内での放課後等デイサービス事業につきましては、支援の継続性からも、この実施を視野に入れております。
また、他の事業所を利用する事となる子どもにつきましても、保護者の了解を得た上で、特性や発達の状況、これまで行ってきた支援の内容等について情報共有を図ってまいります。