2015年6月議会篠原ゆか 一般質問報告 ① 自転車ルールは守られるのか、法改正でどう変わるのか
篠原ゆかの6月議会の一般質問とその答弁の速報を報告します。
【篠原質問】
ただいま議長の指名を頂きました。通告に従い一般質問をはじめさせていただきます。
今回私が質問させていただきたいことは、自転車ルールについて、投票率アップについて、マイナンバーについての三点です。趣旨をお汲みとりいただき明確な答弁をお願い致します。
大綱一「自転車ルールは守られるのか、法改正でどう変わるのか。」について質問致します。
今年の6月1日から道路交通法が改正され、自転車についても罰則が強化されました。今回の改正の背景は社会問題になっている自転車の交通違反による事故多発の為です。
今回の道交法改正では警察による取り締まりの幅が広がることで摘発の数が急増すると予想されます。そして取り締まりになるのは14歳以上の全ての自転車利用者です。6月1日以降、取り締まりによって捕まった人の話もよく聞かれます。しかし、法改正の周知徹底がされていないために、また、捕まる基準が曖昧なこともあり混乱している方も多く見られます。補聴器をつけていた人がイヤホンと間違われ、補聴器とわかっても外せと言われたということも話題になっています。取り締まりの強化ということでどのような事例が取り締まりの対象になるか、というところをよく調べてみたところ、かなり細かい所まで規制がありました。
今回の改正で14項目の危険行為が指定されました。14項目の中には「通行区分違反」や「歩道を通行する際に通行方法を守らない」といった字面を読んだだけでは具体的にどういう行為なのか掴みづらいものがあります。まず前提として自転車は軽車両にあたり、原則は車道を走らなければなりません。かといって歩道を走ることが即違反になるかというと違います。通行するだけでは違反にはならず、歩道を走る時は徐行で走らなければなりません。具体的に自転車の徐行とは時速何キロにあたるのか曖昧なところも多く、それぞれの主観的なもので違反と判断される可能性もあり、取り締まりの際にもめ事になるのではないかと感じました。
昭島の道事情等も考えてみると、どこまでが取り締まりの対象になるのか疑問です。
自転車はエコで私たちの生活になくてはならない移動手段です。
このことからも、今まで以上に自転車ルールを、警察と市との連携で市民への周知啓発、また、自転車も歩行者も安心して通行できる道づくりが必要ではないでしょうか。そこで質問です。
細目1道路交通法についてお聞きします。
(1)今回の改正を受けて市ではどのように対応するのでしょうか。交通法改正の目的とどこが改正されたのかをお聞かせください。警察と連携をしながら周知啓発に努めるべきと考えますが市の考えをお聞かせください。
(2)イヤホンについてはネットでは罰則の対象になるのではないかと話題になっているが、今回の改正では触れられていません。しかし自転車のイヤホンについて具体的に触れている法令は、各、都道府県毎に定める「道路交通規則」で、東京の場合は「東京都道路交通規則」。この第8条に、具体的に運転者が守るべき事項が列挙されています。
イヤホンについては「イヤホン等を使用して交通に関する音又は声が聞こえないような状態で運転しないこと」と記してあります。要は、イヤホンに限らず「交通に関する音や声が聞こえないような状態」ならアウトということです。このほか、「傘を差した運転」「携帯電話を手で持ち、通話したり画面を注視したりすること」なども、ここで禁じられています。違反は5万円以下の罰金。でも自転車講習の対象ではない。といった具合に市民にとってはわかりづらいのが現状です。14歳から取り締まりの対象になるということで、小さい時から自転車ルールを身につけておくことが必要です。自転車講習についてどのようにお考えになりますでしょういか。
(3)今回の改正では根本的な細かなルールが増え、自転車に乗りづらくなることが考えられます。昭島で既存の道はもちろんのこと、これから作られる道にはルールがわかりやすい道を作ることが必要だと考えますが、市ではこれからの道づくりについてどのようにお考えになりますでしょうか。
【答弁者:都市整備部長】
ご質問の大綱1点目、「自転車ルールは守られるのか、法改正でどう変わるのか」のうち、1点目「道路交通法について」ご答弁申し上げます。
「自転車の道路交通法改正の目的、改正点」についてでございますが、今回の法改正は、近年自転車による交通事故が多発していることに伴い、自転車の危険な運転を防止することを目的に改正されました。今回の改正で、悪質・危険な自転車運転者に対し、講習の受講が義務付けられます。具体的な内容といたしまして、信号無視や安全運転義務違反などの14項目の危険行為を定め、3年以内に2回以上摘発された、悪質自転車運転者に対し、公安委員会の命令による、自転車運転者講習の受講が義務付けられます。命令に従わない場合5万円以下の罰金が科せられることとなります。
続きまして、2点目「周知、啓発について」ご答弁申し上げます。
「今回の改正を受けての市の対応」についてでございまが、周知、啓発の方法といたしまして、違反した場合の自転車運転者講習の受講について、6月1日号の市の広報及びホームページへ掲載いたしました。
また、6月1日の改正道路交通法施行日に、昭島警察と市による合同キャンペーンを、昭和飛行機前踏切周辺で実施いたしました。保育園、幼稚園、小中学校等にポスター掲示及び、啓発リーフレットの配布、市営自転車等駐車場をご利用の方々には、指定管理者よりリーフレットの配布をしております。今後も、昭島警察署等、関係機関とも連携し、自転車安全利用キャンペーン、自転車講習会、自転車交通安全教室等、自転車の安全利用の周知、啓発に取り組んでまいります。
つぎに、「自転車講習」についてでございます。
本市では、例年昭島警察署や学校と連携し、小学生、中学生、高校生を対象に自転車安全教室をおこなっており、小学生には体験型の安全教室を、中学生を対象に、スタントマンを活用した自転車の危ない乗り方等、実技を交えて講習会を実施しております。
今回の道路交通法改正を受けて、自転車の安全な乗り方に加え、イヤホンを聞きながらや、携帯電話を使用しながら自転車に乗らない等、詳細な自転車利用のルールについても警察署と協議しながら、周知徹底を図ってまいります。
つぎに、「これからの道づくり」についてでございます。
本市ではすでに、市内の5路線において、自転車の通行帯を明示した、自転車ナビマークを設置しております。
今後整備する道路につきましては、現在開発の進んでいる立川基地跡地昭島地区内及び、都市計画道路3・4・1号において、自転車レーンの設置を検討しているところでございます。通行ルールがわかる路面表示の設置等については、今後調査研究してまいります。
【答弁者:市長】
篠原有加議員の一般質問につきまして、私からは大綱1点目、「自転車ルールは守られるのか、法改正でどう変わるのか」について基本的な考え方についてご答弁申し上げ、他の質問につきましては、担当部長よりご答弁申し上げます。
自転車は健康増進や環境にやさしいばかりでなく、利用者にとって高い利便性と経済性、迅速性など大きなメリットのある交通手段でございます。しかしながらその利用者数が各世代にわたり増える中で、ルール違反による交通事故や、一部自転車利用者のマナーの悪さ、放置自転車による歩行者への悪影響など、大きな社会問題となっております。
そうした問題を改善するべく東京都自転車条例や道交法を改正し、注意喚起や啓発に取り組んできましたが、自転車の危険運転について、免許も必要なく気軽に乗れるがゆえに大きな事故やトラブルが増えているのが現状でございます。
今回の道交法改正では、定められた14項目の違反行為を3年間に2回以上摘発されると、3時間の自転車運転者講習の受講が義務付けられております。
罰則規定がより具体的になり、今まで以上に取り締まりが強化されることによって、自転車運転におけるルールやマナーが周知されることを期待するものでございます。それと同時に昭島警察署をはじめ、関係機関と連携をしながら、各世代における交通安全教室や、各種イベント等おいて広報や啓発に努めてまいります。