2015年6月議会篠原ゆか 一般質問報告 ② 投票率アップ

【篠原質問】

 大綱2投票率アップについて質問致します。

 今回の統一地方選でも、投票率の低さがニュースをにぎわせていました。また、無投票になるところも多く、今一歩盛り上がらなかったように思います。私は今まで何度も投票率についての質問を行ってまいりましたが、やはり今回の投票率の結果を受け、投票率を上げる為の施策が必要なのではないかと改めて実感をしています。

 今回質問を行うに当たり、今回の地方統一選の昭島市の投票結果を調べてみました。まず、まず投票率は46.36%です。46.36という投票率は高いのでしょうか、低いのでしょうか。有権者数の半分に満たない数字は低いと言わざるをえません。どうしたら投票率が上がるのか、私たちは今回、投票率についての調査を行ってみました。

 投票結果を見てみると、期日前に投票に行く人が多いエリアと、当日投票所に行く人が多いエリアがあること。また、地図で投票エリアを囲んでいくと、当日の投票所が遠く、行きづらい可能性のある場所等様々なことが見えてきました。例えば拝島第一小学校は当日の投票率は27.47%で942人の方が投票に行きました。一方期日前投票をした方は699人。この投票区域の今回の投票者全体の42.6%の方が期日前投票を利用していました。成隣小の投票率も当日は27.35%で1708人が成隣小で投票しましたが、期日前投票は919人の方が利用し、投票区域全体の35%となっています。その周辺地域の人に聞き取りを行った結果、市役所の方が近いから期日前で投票しているという回答がありました。また、地図に落としてみてみると、16号より北側に住んでいる人は、道路をまたぐよりも市役所の方が近いためにそちらで投票をしているのではないかと考えられます。一方、同じ期日前投票所の市民交流センターではそういう傾向がみえませんでした。さらにこのエリアの期日前投票利用者の約3分の1は市役所を利用していました。それは何故かと考えると、投票期間が三日間と大変短く、また投票できる時間が短くなっており、期日前投票所の効力をなかなか発揮できていないのではないかと考えられました。期日前投票所が近くにあればそちらに行く人が多くなります。実際、期日前投票を選択する人が多くなってきています。期日前にもっと行きやすい投票所が様々なところにあればと考えます。投票所を見直すべきです。高齢化ということでは、近いところ、行きやすい所での設置が必要です。例えば、Aバス3ルートが止まる「あいぽっく」、集客力のある公民館も行きやすい所であると考えます。居住地域の変化ということもあります。美堀町の開発による人口増加、そのことにより、美堀地域へ投票所を開設することが必要であると考えます。投票所が遠いということでの「行きにくい」環境があるのではないかと考えます。そこで環境コミニケーションセンターの開設を行っていくことも必要ではないかと考えます。それに比べて、拝島会館と拝島第1小学校の距離は距離が近いように感じます。統合してもさほど不便ではないのではないかと考えます。また、Aバスを動かして移動投票所にするだとか、駅前の投票を実施するだとか、投票してもらうためにさまざまなことを考えるべきだと思います、若者に投票について質問をしたところ、市民の二分の一が投票に行っていないのだから、投票に行かない自分は普通だとの回答がありました。それで本当にいいのでしょうか。投票行動は民主主義の根幹ではないですか。私はこの発言に確かにと思いながらも悔しくて仕方がなかったです。投票率を上げるためにしっかりとした対策をとっていくことが必要です。今までの継続だけではなく、新しいことをしていかなくてはなりません。

 そこで質問です。

 細目1投票所の見直しについて質問致します。
先ほども申しましたように地図におとしてエリアを見てみると、投票所を見直すことが必要なのではないかと感じます。そもそも投票所のエリアはなにを基準にきめられているのでしょうか。昭島市では今まで投票所の見直しを行ったことがあるのでしょうか、また、投票エリアの見直しについてどのように考えるのかお聞かせください。

 細目2投票所の増設について質問致します。最近は期日前投票を行う方が増えています。その傾向は期日前投票所に近い地域が格段に多いことが見えています。当日の移動が確保できないため投票に行きたくても行けない高齢者のかたが多くなってきています。期日前投票所をあいぽっくや環境コミュニケーションセンター等に置くこと、又、駅前投票についての市のお考えをお聞かせください。その際、投票時間はなるべく長い時間開けておくことが必要だと思います。今行われている市民交流センターにある期日前投票所は投票する人が少なくなっています。投票時間が通常より短いのも原因の一つと考えます。投票時間の延長についての考えもお聞かせください。

 細目3これから18歳から選挙に投票できるようになります。少子高齢化が進む中で若い世代と一緒に考え、議論を重ねることはこれからの持続可能な社会保障制度を再構築していくためには必要不可欠であると考えます。18歳からの若い方々が投票を行うことで社会が少しずつでも変わっていくことに大変期待をしています。18歳選挙権ということで、きちんと政治教育を普及させ、民主主義の醸成を図っていくことが必要だと考えます。市はどのように考えているのでしょうか。

 【答弁者:選挙管理委員会事務局長】

 ご質問の2点目、投票率アップについてご答弁申し上げます。

 始めに投票所の見直しについてでございます。

 投票所のエリアであります投票区につきましては、市選挙管理員会で設定しておりますが、この設定に当たっては、昭和44年の自治省選挙部長通知及び昭和55年の東京都選挙管理委員会事務局選挙第1課長通知による、投票所までの距離は3キロメートル以上または1投票区あたりの有権者が8,000人以上の場合は投票区の分割を検討することを基本的な基準といたしております。

 また、隣同士で投票所が違うという違和感を解消するために、投票区は道路で区切るようにしております。

 これまでの投票区の変更でございますが、最近では、平成14年につつじが丘団地東側に大規模集合住宅が新築されたことに伴い、瑞雲中学校を投票所とする第20投票区の有権者が増えてしまったことから、当該集合住宅及びその北側の一部を区画整理事務所を投票所とする第5投票区に変更いたしました。また、第20投票区につきましては、昭和56年につつじが丘団地が完成したことに伴い新設したものであり、必要に応じてその都度変更をしてまいりました。

 しかしながら、現在の各投票区及び投票所は、多くの市民にとってすでに定着したものとなっており、投票区の変更により投票所が変更になった場合に、間違った投票所に行ってもそこでは投票できないことから、選挙時の混乱をさける意味からも、投票区の変更は慎重に、そして必要最小限にするのが適切であると考えております。

 次に、投票所の増設についてでございます。

 ご質問にございました期日前投票所の増設についてでございますが、

 駅前商業施設等への設置につきましては、参議院議員選挙及び都知事選挙で16日間、衆議院議員選挙で11日間となる期間を毎回確保できるのか、また、昨年暮れの衆議院の解散による選挙など、突然の選挙での対応などから、その実現には困難性があるものと考えております。

 また、あいぽっくや環境コミュニケーションセンターへの設置につきましても、昨年の第1回定例会でもご答弁させていただいておりますが、期日前投票所の数については、他市と比べてそん色のないものであり、新たな設置につきましては、場所の問題の他にも、経費の問題、特に人の配置の問題に課題がございますことから、引き続き研究課題とさせていただきたいと存じます。 

 また、市民交流センターの投票時間の延長につきましても、併せて、今後の研究課題とさせていただきたいと存じます。

 次に、18歳からの投票に向けてについてでございます。

 選挙権年齢を18歳に引き下げる公職選挙法の改正案につきましては、6月4日に衆議院を通過し、17日にも参議院で採決が行われ、可決成立し、来年夏の参議院議員選挙から選挙権年齢が引き下げられる見通しとなっております。

 18歳からの投票に向けて、政治教育を普及させ、民主主義の醸成を図っていくことの考え方でございますが。18歳と申しますと高校3年生ということから、投票率の向上に向けて高校生に対する啓発が中心になっていくものと思われます。

 国においては、高校生の政治教育を見直し、「教育上好ましくない」とされていた高校生の政治活動を一部認めるとともに、有権者として必要な知識を得られる副教材をすべての高校生に配布。授業で政治の動きを積極的に教えることを求め、若者の政治への関心が高まるよう促す。というような報道もされています。

 また、東京都選挙管理委員会では、以前より都立高校において出前授業等を行っておりましたが、今後とも続けていくということでございました。

 本市においては、従来より市内小中学校に対して、明るい選挙啓発ポスターコンクール及び児童会、生徒会等の選挙の際に実際の投票箱、記載台等の貸し出し等を行っておりますが、今後、市としてどのようなことができるのか、国、都及び他市の状況等を見ながら、調査研究してまいります。

【篠原質問】

 市民交流センターの期日前投票の期間が短く、時間も短いために投票率が低いのではないかと考えていますが、投票率の低い原因を市ではどのように分析しているのでしょうか。

 【答弁者】

 市民交流センターの期日前投票の投票者数につきましては、昨年暮れの衆議院議員選挙で市役所の9,045人に対して市民交流センターが1,008人、4月の市議会議員選挙においては、7,111人に対して1,258人となっておりますが、市民交流センターの第2期日前投票所につきましては、市役所の第1期日前投票所の補完的なものであり、また開設期間も衆議院議員選挙で市役所の11日間に対して市民交流センターの3日間という制約もあり、このような結果となっているものと考えております。

【篠原質問】

 投票区が変わると混乱をまねくとのことですが、投票所について広報をきちんと行えば問題ないと考えます。市の広報、議会だより、ホームページ、選挙公報、ツイッターなど様々な媒体があります。しっかりと広報すれば混乱は招かず、むしろ行きにくい場所にあるよりよく、選挙区についての見直しが必要だと考えます。

「見直し会議」を行って投票区の統廃合などを行うべきと考えますが、市の考えをお聞かせください。

 【答弁者:選挙管理委員会事務局長

 投票区の変更についてしっかりと公報すれば混乱は招かないということでございますが、選挙人全員への周知徹底につきましては、なかなか難しい面もあり、しかも、混乱が生ずるとしたら、選挙当日の投票所ということになるため、慎重にならざるを得ないと考えております。ご理解くださいますようお願いいたします。

 また、投票所の統廃合につきましては、今後、選挙人の数は減少していくものと思われるため、そういったことも必要になってくるのかもしれませんが、今後の研究課題とさせていただきます。