2016年3月議会 おおたけ貴恵 一般質問報告 ②地域に根ざした地域包括ケアづくりをしよう

【おおたけ質問】

次に大綱2.地域に根ざした地域包括ケアづくりをしようについて、お聞きします。

3月1日、画期的な最高裁判決が下されました、愛知県で2007年、徘徊(はいかい)中に電車にはねられ死亡した認知症の当時91歳の男性の家族にJR東海が損害賠償を求めた訴訟の上告審判決において、妻に賠償を命じた二審判決を破棄し、家族の責任を認めない判決を言い渡しました。監督責任の有無について「生活状況や介護の実態などから総合的に判断すべきだ」との初判断を示し、「男性の家族は監督可能な状況になかった」としました。 JR側の逆転敗訴が確定しました

私の身近においても家族で介護を支え、認知症の要介護者の家族を支えている多くの方々を知っています。老老介護で苦労している方々もいます。

2013年(平成25年)の厚生労働省の国民生活基礎調査結果によると年齢別にみた同居の主な介護者と要介護者等の割合は、60歳以上同士が69%、65歳以上同士が51.2%、なんと75歳以上同士が29%でした。

戦後生まれのいわゆる「団塊の世代」が75歳の後期高齢者となる2025年、認知症の人の数は最大で約730万人とも言われています。

昭島市においては、「昭島市高齢者福祉計画・第6期介護保険事業計画」によると、2025年75歳以上の要支援・要介護認定者数は、6730人に達すると推計されています。

政府が昨年示した「住み慣れた地域で自分らしく暮らし続けることができる社会の実現」を着実に進めるために、市民に一番近い行政としても、計画を着々と、遅れることなく、昭島市は取り組んでいかねばなりません。認知症の人が安心して暮らせる社会は、誰にとってもやさしい社会ではないでしょうか。

2000年に介護保険制度が施行され、何度もの改正を経ています。第6期介護保険事業計画に反映された制度の改正は、新規事業も多くあり、自治体の力量が問われる改革でもあります。

そこでお聞きします。

細目(1)生活支援サービスコーディネーター配置等に向けた、地域支援事業の充実のための環境整備について、昭島市の取組み状況、今後の進め方をお聞かせ下さい。

既に近隣の立川市ではこの4月からスタートできる準備を進めています。

事業所へのヒアリングはしていますか。単価が決まらないと事業者は準備もできない状況です。

地域づくり、人づくり等、市として支援をどのように構築していくのですか。

そもそも新制度への対応についての担当課を創設すべきではないですか。多大な業務、新制度移行への準備は今のマンパワーでは足りないのではないでしょうか。
細目(2)認知症ケアパスについて、お聞かせ下さい。 「認知症ケアパス」は、自治体の努力の証とも言われています。

そこでお聞きします。 ①認知症ケアパス作成に向けての、適切なサービスの土壌作り、環境作りの市の状況を踏まえ、早急に作成せねばならないと思います。進捗状況、市の考えをお聞かせ下さい。
細目(3)地域ケア会議について、お聞かせ下さい。地域ケア会議については何度も質問してきました。①医療との連携は急務です。現在地域ケアの個別会議はやっと開催されていますが、地域ケア会議のシステム構築に向けての進捗をお聞かせ下さい。

②地域ケアの個別会議での意見は、現場の声、政策提言につながります。個別会議ででた意見を政策になります。地域ケア会議での政策提言をどのように構築していきますか。

【答弁者:保健福祉部長】

ご質問の2点目、地域に根ざした地域包括ケアづくりをしようについてご答弁申し上げます。

はじめに、地域支援事業への移行に係る取組状況についてであります。

予防給付における訪問介護と通所介護の地域支援事業への移行につきましては、報酬単価の設定や担い手の資格、利用者負担や周知方法など、多くの検討課題がございます。現在、本市として最も効果的・効率的なサービスの提供体制を確保するとともに、サービスの水準を現行から低下させないことを、基本的な方針として、具体的な検討を進めております。

検討に当たりましては、近隣6市による意見交換会を実施したり、直接担当部署にお聞きするなど、先行して実施する自治体などの情報を収集するとともに、地域包括支援センターやあきしま地域福祉ネットワークなど関係機関と意見を交換し、地域の実情の把握にも努めております。

サービスを提供することとなる事業者にしっかりと準備をしていただくことも大切な視点であります。報酬単価など、具体的な内容が示せる時期になりましたら、できる限り速やかに、情報の提供と説明を行ってまいりたいと存じます。

次に、地域づくり、人づくり、支援をどのように構築していくのかについてであります。

高齢者の生活支援と介護予防の基盤整備を推進していくことを目的として、平成28年度に、生活支援コーディネーターの設置を予定いたしております。生活支援コーディネーターは、地域の高齢者支援のニーズと地域資源の状況を把握した上で、地域における支援の担い手を養成し、不足するサービスの開発や、地域のネットワーク化の促進、地域のニーズと地域資源のマッチングなどの取組について総合的な推進を担っていく人材であります。設置につきましては、社会福祉協議会への委託を予定しており、現在、調整を進めております。生活支援コーディネーターの活動により、地域の人材や資源の創出が図られ、地域における、生活支援サービスの提供体制の構築が進むことを期待いたしております。

次に新制度への移行と、その後の地域包括ケア事業を担う組織体制についてであります。

介護保険制度は、3年ごとの見直しが行われております。今回の改正は、大変大きなものでありましたが、今後も、制度改正への対応は必要となります。また、地域包括ケアシステムの構築に関しましては、在宅医療・介護連携の構築、認知症対策の推進、生活支援や介護予防の充実など、大変大きな課題を解決していかなければなりません。当然のことながら、これらに適切に対応していくためには、一定のマンパワーは必要となります。簡素で効率的な組織体制を基本とする中で、適切で、実行性のある取組を可能とする体制の整備についても、検討を進めております。

次に認知症ケアパスについてであります。認知症ケアパスは、認知症の人の状態に応じた適切なサービス提供の流れを示すものです。認知症になった場合に、どこでどういったサービスを受けることができるのか、具体的なイメージを持つことにより、認知症の人やその家族が安心できるようにするための取組であります。

認知症ケアパスの作成につきましては、医療との連携を欠くことができません。医師会を中心として、また、その中でも地域連携型認知症疾患医療センターの指定を受けた、たかつきクリニックとの連携を密にしながら、ケアパスの作成に向けた準備を進めるとともに、認知症対策の総合的な推進を図ってまいります。

次に地域ケア会議についてであります。

本市における地域ケア会議は、課題解決・政策提言に向けた総括的な協議体としての「地域ケア推進会議」を中核とし、地域課題の把握やネットワークの構築を目的として、各地域包括支援センターごとに、機動的な活動組織として「個別地域ケア会議」を設置する、総合的な協議体といたしております。

「個別地域ケア会議」につきましては、今年度、これまでに、各地域包括支援センターにおいて、2回から3回開催をしております。地域包括支援センターと行政のほか、社会福祉協議会、民生・児童委員、自治会、介護関係者、医療関係者など多職種の方に参加をいただいております。これまでの会議の中では、認知症高齢者に対する施策の充実などが地域課題として取り上げられております。

また、「地域ケア推進会議」につきましては、保健医療及び福祉に関する専門知識を有する方や民生・児童委員協議会など、関係団体の代表者及び個別地域ケア会議の代表者を委員として、今年度中の開催に向けて現在準備を進めております。

個別地域ケア会議での検討結果については、その内容がまとまった段階で、地域ケア推進会議に報告をいたします。報告を受けた地域ケア推進会議では、その内容を審議し、政策提言が必要と判断された場合は、介護保険推進協議会に意見提言を行い、次期の介護保険事業計画の策定に反映させていく、このようなシステムとなっております。