放射能汚染の現状や取り組み例を学んだ上で、どう考えるか

8月29日と9月3日、市内で2週続けて生活クラブ昭島による放射能汚染に係る企画があり、事務員が参加しました。

第1回目は測定、第2回目は保養がテーマです。

●測定

八王子市民放射能測定室ハカルワカル広場さんを講師にお招きし、そのお取り組みや放射能汚染についての基礎知識について学びんだあと、昭島市昭和公園エリアの土や木にはえたきのこの測定データをどうみるか解説頂きました。

当日採取した土は雨天のため水を含んでいました。水を含むとデータがやや低くでるらしいものの、このエリアの一般的な汚染状況の範囲内とのことでした。

セシウム137については、半減期の関係で原発事故後数年たったものの数値はそれほど変化がありません。一方、測定室への測定依頼は事故直後より減少しているとのこと。

ハカルワカルさんでは、定例お茶会、映画会や野外測定会その他イベントなども実施され、外部へ向けた発信をなさっているようですが、人々の関心をどのように維持していくかは、とくに重要な課題なのであろうと思われました。

※ハカルワカルさんのこれまでの計測データや、今回企画含む、講演で利用される各種資料はHPに公開なさっているそうです。http://hachisoku.org/blog/

●保養

チェルノブイリ原発事故の子どもたちを保養し、被災地や、彼らの発症から回復までの様子を継続して見てこられたNPO法人チェルノブイリへのかけはし代表の野呂美加さんをお招きしての講演会も実施されました。

野呂さんは、長年のご経験の蓄積から考えぬかれた保養プログラムを実施。

そのプログラム内容や健康法のお話に非常に説得力があることはさることながら、福島での出来事を「東京だから関係ないのではなく、日本人全体に帰ってくる」と言い切られた広い視野からのお取り組み姿勢はみなが自覚する必要があるもの、と思いました。

また、放射能汚染による健康被害を防ぐため私たちそれぞれができることは、自分・家族・皆の体を想いやっていれば本来自然と実践できるであろう、とてもシンプルなものであることも気づかされました。

⇒放射能汚染を不必要に恐れる必要も、また気楽に考える必要もありません。

まずは鈍感にならず、逃げず、面倒くさがらずに、きちんと向き合い、測定をしましょう。

そうすれば、自分たちがどのような行動を選択すればよいのかの判断基準となります。

⇒また、汚染で一番健康被害を被るのは子どもです。

いまある社会は彼らが選択したものではありません。彼らが未来や夢を自由に思い描いて、恐怖やストレスなく戸外にいれる環境を整備するのは、私たち大人の責任です。

起きたことはもうもとには戻せません。しかし、私たちは今ある状態より良くすることはできます。

探してみると原発事故について何かしらの取り組みをしている団体・個人や、関心をもつ方がきっといるはずです。それらを参考に、自分ができることは何かないのか。社会のありようはどうにかして変えられないのか。

原発事故と放射能汚染は、誰もが一度は立ち止まって考えてみるべき非常に重要な問題です。