2018年9月議会 おおたけ貴恵 一般質問報告 ②誰もが安心して住み慣れた地域で自分らしく暮らせる昭島にしよう

【おおたけ質問】

大綱2.誰もが安心して住み慣れた地域で自分らしく暮らせる昭島にしよう についてお聞きします。

新宿区にある都営住宅戸山ハイツにある地域住民に寄り添う「暮らしの保健室」は、日常の介護や医療に関する悩みや困りごとを気軽に相談できる場所として、どんな相談にも専門家が答えてくれます。2011年に開設したこの取り組みは、現在全国に50か所も広がっています。

よろず相談ができる「暮らしの保健室」の立ち上げた秋山さんは、病棟勤務を経て看護教育に従事してきた方で、末期がんの姉を主に在宅ケアで看取ったのをきっかけに、1992年から訪問看護に携わってきました。長年、訪問看護に携わる中で感じたのは、「1カ所で生活の中のさまざまな相談ができ、適切な機関へとつないでもらえる場が必要」ということでした。医療機関の相談支援室や、地域包括支援センターなどがあっても、手が回らない、患者の気持ちが十分に反映されていないといったケースが多いと思われたのです。また、そうした相談の場で、「在宅療養という選択肢もあることを伝えたい」という思いもあったそうです。

超高齢社会は、公的サービスだけではのりきれません。歩いて行けるところに専門家がいてどんな相談にも対応してくれる。こういう拠点が昭島にもあれば、最期まで自分らしく安心して暮らせることができます。

今年の第2回定例会でも私は、「地域共生社会」をキーワードに質問をしました。地域包括ケアシステムとは、団塊の世代が75歳以上となる2025年を目途に、重度な要介護状態となっても住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるよう、住まい・医療・介護・予防・生活支援が一体的に提供される仕組みのことを。高齢者の尊厳の保持と、自立生活支援が目的です。 認知症高齢者も増えることも予測されていることから、地域包括ケアシステムの構築が重要となります。地域包括ケアシステムは、地域の自主性や主体性に基づいて地域の特性に応じて作り上げることが必要となります。

さて、そこでお聞きします。

細目(1)地域のよろず相談ができる場(事例:暮らしの保健室)について、昭島市の考えをお聞かせください。

以上明快な答弁をお願いします。

【答弁者:保健福祉部長】

ご質問の2点目、地域のよろず相談ができる場の機能についてご答弁申し上げます。

ご質問にございました「暮らしの保健室」は、新宿区の都営戸山ハイツで、地域住民が主体となって始まったのが最初であり、地域の住民が気軽に、また、無料で医療や健康、暮らしの相談ができる場所であることから、「地域のよろず相談所」とも呼ばれているとお聴きをいたしております。現時点におきましては、いくつかの自治体で、形態は様々でありますが、同様の相談場所が設けられていることも存じております。

新宿区の「暮らしの保健室」の具体的な取組といたしましては、市民が自由に集い、手芸や塗り絵などの活動をする中で、様々な相談にも応じており、運営形態は、サロン活動に近いものもあると理解をいたしております。

本市といたしましても、地域の居場所づくりや地域で気軽に相談できる場づくりなどを進めており、「暮らしの保健室」につきましても、サロン事業の枠組みの中で、可能な範囲で支援を行って行きたいと考えております。

また、医療に関する具体的な相談に関しましては、市内4か所の地域包括支援センターにおいて、高齢者を始めとする市民からの様々な相談に対し、きめ細やかな対応に努めているところでございます。さらには、今年度からは、市からの委託事業として、在宅医療と介護の連携など、より専門的な分野に関しましても、医療機関や介護事業所からの相談なども含め、積極的に応じているところでございます。

本市といたしましては、市民が気軽に活用できる相談場所が、地域において、多様な形態で階層的に存在することが、地域福祉の充実につながるものと考えております。引き続き、相談業務の中核として位置付けております、地域包括支援センターの機能の強化を図るとともに、気軽に相談ができるサロン活動への支援を進め、市民が安心して暮らし続けることのできる昭島の実現に努めてまいります。