2019年9月 篠原ゆか 一般質問 「プラスチックフリーをすすめよう」

ボトルフィーラー型冷水器の一例

次に大綱3プラスチックフリーを進めようについて質問いたします。
レジ袋や食品トレー、ペットボトルなど使い捨てプラスチックごみが引き起こす海洋汚染に対し、世界的な取り組みが始まっています。バーゼル条約の締結国会議で汚れた廃プラスチックの輸出入を規制する制度も採択され、プラスチックごみの削減は喫緊の課題となっています。毎年800トン以上のプラごみが海に流れ込んでおり、その経済損失は年間で約9500億円といわれています。このペースでは2050年にはプラの量が魚を超え、99%の海鳥種(かいちょう?うみどり?)がプラを誤食するとも推定されています。環境大臣は6月3日、レジ袋を有料化する新たな法令を来年の夏までに制定すると表明しました。6月末のG20サミットでは2050年までにプラスチックによる新たな海洋汚染をゼロにする「大阪ブルー・オーシャン・ビジョン」が首脳宣言に盛り込まれましたが専門家や関係団体からは削減期限が遅すぎる、実効性や具体性が不十分であるとの厳しい指摘も出ています。いずれにせよ、使い捨てプラ削減へ全世界が取り組み、使い捨てプラスチック削減への新たな段階に入ってきています。ごみ減量に取り組む昭島市こそ、率先して行っていくことが必要ではないでしょうか。そこで質問です。

細目1給水スポットについてについてお聞きします。
昭島市といえばおいしい水、ということからも、市内の様々なところで昭島の水が飲めるようにすべきであると考えます。
(1)市内の様々な場所、新しくできる教育福祉総合センターへの給水機の設置についてどのようにお考えでしょうか。また、昭島市のマイボトル作成に取り組み、ペットボトルを持ち歩くのではなくマイボトルを持つ啓発をしてはいかがかと思いますが、市の考えをお聞かせください。

細目2 市のイベントでの取り組みについて
(1)ペットボトルの配布をなるべく減らしていく方向にすべきだと考えますが、市はどのように考えていますでしょうか。また、リユース食器の普及が、今年の自治会でのお祭りなどでも使用されていて、確実に浸透しているなと感じました。更に普及していくことが必要だと思いますが、市はどのように考えていますか。

細目3プラスチックフリーの取り組みについて
(1)市民と行政でプラスチックフリーを進めていくべきと考えますが、市はどのように考えますか。

細目1給水スポットについて
(1)市内の様々な場所、新しくできる教育福祉総合センターへの設置について。マイボトル作成に取り組むべきでは。

【答弁者: 環境部長】
ご質問の3点目、プラスチックフリーを進めようについてご答弁申し上げます。
初めに、給水スポットについてであります。給水スポットにつきましては、現在、市内の多くの市立公園等に水飲み場が設置され、その役割を担っております。「あきしまの水」をいつでも、どこでも、誰でも堪能できることは、ブランド構築・推進事業に大きな役割を果たすとともに、ペットボトル等のごみの減量化にも繋がりますことから、給水スポットを増やす取組みについては、引き続き、設置場所や景観、衛生面などの課題を整理し検討してまいります。
教育福祉総合センターにつきましては、冷水器を新築棟に3箇所、校舎棟に1箇所設置し、そのうち、それぞれ1箇所を水筒やカップに汲みやすいボトルフィラータイプといたします。また、屋外のイベント広場にも水飲み場を設置いたします。
市独自のマイボトル作成をとのご提言につきましては、ペットボトルを含むワンウェイ・プラスチックごみの発生抑制が急務であること、また、近年、水筒は小型化・軽量化され、安価なものが増えていること等に鑑みますと、現状においては、市民の皆様に対し、習慣的にマイボトルを持ち歩いていただくよう更なる啓発に努めてまいりたいと存じます。

細目2 市のイベントでの取り組みについて
(1)ペットボトルの配布を考え直す。リユース食器の普及について

【答弁者: 環境部長】
次に、市のイベントでの取組みについてであります。現在、市のイベントや会議等においては、熱中症予防や他の自治体からの視察等必要な場合に、市の魅力のPRを兼ね水道部が作製しているペットボトル入りの「あきしまの水」を提供することはございますが、多くのイベント等においてはペットボトル入り飲料の提供はいたしておりません。引き続き、ペットボトル入り飲料の提供は必要最小限に留めるとともに、こうした市の姿勢が市内に拡がっていくよう啓発に努めてまいります。
リユース食器につきましては、市事業におけるごみの減量化及び地球温暖化防止並びに啓発を図るため、平成28年度に環境緑花フェスティバル及びフードグランプリで試行的に使用し、平成29年度には総合防災訓練を始め4事業で使用いたしました。平成30年度からは、自治会等広く市民団体の皆様によるイベント時に貸出しを開始し、同年度末までに皿・コップ等の食器14,750個、箸・スプーン等7,064本のご使用をいただき、温室効果ガスで約1,100kg-CO2、ごみで100kg以上がそれぞれ削減できたものと試算いたしております。市といたしましては、今後とも、継続的に地球環境への負荷を減らしていくため、マイボトルの普及とともにリユース食器の積極的な使用について啓発を図りながら、使い捨てプラスチック等の削減に努めてまいります。
市民にもっと啓発が必要。なぜリユース食器なのか、きちんと説明をすべきである。何もわからずに使っている人が多すぎるし、そういう人が、数を数えることが面倒だという話になってくる。市民方々に、リユース食器を使う意味を再度しっかり啓発してほしい。

細目3プラスチックフリーの取り組みについて
(1)市民と行政でプラスチックフリーを進めるべき。

【答弁者: 環境部長】
次に、プラスチックフリーの取組みについてであります。プラスチック製品は、現在、全世界において普及・浸透し、市民生活や経済活動に多くの利便性と恩恵をもたらしております。一方、その不適正な処理により、世界全体で年間数百万tに上るプラスチックごみが海洋に流出し、その総量は、2050年までに海洋魚の全重量を上回ることが予測されるなど地球規模での深刻な環境問題を引き起こし、また、国内においても、廃プラスチックが処理し切れていない状況が発生していることも事実としてございます。
こうした状況の中、国や都においては、プラスチックの持続可能な利用に向けた施策のあり方、具体的には、必要性の低い、使い捨てプラスチックの大幅削減を促す仕組み、プラスチック製品の再使用・再生利用及び再生プラスチックの利用拡大を図る方策等について検討がなされております。
市といたしましては、これまでも、市民や事業者の皆様のご理解・ご協力により、プラスチックの3R(リデュース、リユース、リサイクル)の取組みを進めてきたところでございますが、今般の状況を受け、必要性の低い、使い捨てプラスチックの削減により一層の力を注ぎながら、持続可能なプラスチック・スマート社会の実現に向け、更なる取組みを進めてまいります。

目標は脱使い捨てである。そこに目標を据えて施策を行っていくべき。そして、この施策は苦しみながら行うものではなくて、楽しみながら、面白がりながら市民の方に理解を得て進めていくべきことである。そのためには十分なプラスチックをなるべく使わない啓発や、昭島ならでは水に特化した施策を進めていくべきである。