2020年9月議会林まい子一般質問 問答
◆林まい子質問 ただいま議長の指名を受けましたので、通告に従い一般質問を始めさせていただきます。
まず、新型コロナウイルス感染症で御逝去なさった方々への心からの御冥福と、罹患された方々の一日も早い御回復をお祈りいたします。
行政御関係者におかれましては、いまだ収束を見ない感染状況に対し、全庁上げてのお取組を継続くださっていること、心より御礼申し上げます。
今回の質問は大綱1点、子どもの権利を保障しようです。
コロナ禍においても、子どもたちの命や育ちを守るため、最前線で日々試行錯誤し御尽力いただいている方々には常に感謝しております。一方、命を守るためとはいえ、様々な制約が増え、数か月で一変したこの社会を子どもたちはどのように受け止めているのか、また今後の心身の成長や他者とのコミュニケーションの在り方にどう影響するか、非常に気にかかるところです。
7月に昭島市内の市民団体、暮らしまなびばが、市内の子育て家庭が学校再開後どのような思いか知りたいとアンケートを実施なさいました。63名の子どもや保護者が回答をし、フェイスブックにもアンケート結果を公表なさっているのでぜひ御一読いただければと思いますが、新生活様式が子どもたちに与える負の影響、ストレスと学びへの不安、周りとのつながりの減少、行事がなくなったことへの喪失感など、様々な声が寄せられています。感染予防に一定の留意が必要ではありますが、コロナ禍であるからこそ、子どもたちが安心して過ごせる場所が学校であること、併せて学内外に安心して遊べる居場所を確保する必要があること、アンケート結果からも読み取れます。
コロナ流行に伴い、暮らしに困難が生じている御家庭があっても、子どもに関しては、家庭の事情にかかわらず、ここには安心して行ける、いられる、自分は認められているという場所が地域に確実にあることは、子どもの育ちを守り、家庭のセーフティネットにもなります。国が子どもの権利条約を締約し、2016年改正児童福祉法でも子どもの権利条約が位置づけられましたが、これを理念にとどめず、どこまで具体的に法の解釈をし、実践で生かせるか、主体的に考えることが肝要です。
子どもの権利を重視すると子どもがわがままになる、権利ばかり言って義務や責任を伴っていないとの意見もあるようですが、権利そのものに関する理解ができていません。権利とは、何でもやりたい放題できるものではなく、一人一人が社会の構成員であるところ、それぞれが尊厳を持って生きていくために必要なものです。お互いの利益の衝突があった場合はどう調整するかの判断基準としての権利ではないでしょうか。まず大事なのは、お互いを理解する対話です。子どもたちの声をしっかりと聞きながら、この世の一人一人の人権を大切にすることに気づかせてくれるきっかけとしての子どもの権利、幸せになるための子どもの権利です。子ども施策の担当部署だけが理解を深めるレベルの話ではなく、まず誰もが共通理解をする必要があります。
昨年、川崎市子ども夢パークを視察しましたが、所長の西野博之さんによると、子どもの権利条例づくりを通して問われたのは大人の生き方であったそうです。
市長は常々、子どもは宝とおっしゃっており、市では今回のコロナ禍でも子どもに対する様々な支援をしてくださいました。今を生きる子どもの命と健やかな育ちを守るため、子どもの権利を軸に据えて引き続き子ども施策を考えていただきたく、質問いたします。
細目1、小学生の放課後の居場所の保障について。
長期休暇中も含めての意見ではありますが、子どもの居場所の拡充の要望が第2期昭島市子ども子育て支援事業計画策定に係るパブリックコメントで22件中10件ありました。既存のインフラで十分と捉えていない市民がいます。小学校について言うと、学区外に子どもだけでは行けないルールを設けているところもあり、子どもの足でアクセス可能な居場所と考えると、既にある放課後子ども教室の利活用が現実的です。また、同計画のニーズ調査結果では、小学生に放課後過ごさせたい場所は、習い事が61.8%、自宅が61.2%、第3位が放課後子ども教室で38.2%であり、期待が大きいことも分かります。
現在、子どもたちの放課後の居場所は、コロナ流行前よりさらに限定されています。例えば、児童センターへは、1学期終業式には多数の利用があったとも伺いました。放課後子ども教室の利活用が進めば、数少ない子ども向けの公的施設への密も防げ、感染予防の観点からも理にかないます。
1学期中、放課後子ども教室では体育館利用ができず雨天中止で、梅雨の時期には仕事ができず困っているとの保護者の声を聞きました。当の子どもたちは、学校によっては友人宅で遊んではいけないとアナウンスするところもあり、放課後に友達と会いたくともどこでどう過ごしてよいのか分からないことがままあったようです。オンラインゲームやSNSが放課後に外部とつながる手段となり、依存状態になる子どもたちも周りにはいました。
2学期から体育館利用が可能になったとのことでひとまず安心しましたが、子どもの成長には生存権、生活権、学習権、教育権と並び、遊び権、文化権が不可欠です。市は子どもの放課後の居場所確保をどのように考えているか教えてください。
細目2、移動児童センターについて。
子どもにとっての遊びとは何でしょうか。以前、子どもたちを各所のプレーパークに連れていった際に、大人は視界に入らなくなり、ひたすら遊びに没頭し、どんどん自由遊びを創造する姿に、本来遊ぶとはこういうことかと実感したこと、今でも忘れられません。
子どもの権利条約31条にも、休息・余暇、遊び、文化的・芸術的生活への参加が掲げられています。国連子どもの権利委員会による総合的解説第17号では、遊びやレクリエーションは子どもたちの健康と幸福にとって極めて重要であり、創造性・想像力・自信・手際のよさ及び身体的・社会的・認知的・感情的な強さや技能を促進する。遊びやレクリエーションは学習のあらゆる側面に貢献し、生活の一部であり、純粋にそれらが与える喜びや楽しみの観点からして子どもにとっての固有の価値である。研究結果において、子どもたちの発達しようとする自発的意欲にとっても非常に重要であり、特に幼年期においては脳の発達において重要な役割を果たすことが強調されていると示しています。
プレーパークに限らず自由遊びができる場が身近にあることは非常に重要かと思います。
遊びの材料を積んだバスなどで出向き遊び場を創出する移動児童センターについて、昨年も一般質問をしましたが、世代を超えて暮らす人の顔が見え、コミュニティ活性化にもつながる社会活動でもあります。プレーリヤカー・プレーカー事業をする世田谷区など、他の自治体での先行事例もあるようです。市内に重層的に居場所の選択肢があることが必要と考えますが、その選択肢の一つとして、移動児童センターに対する市の考えを教えてください。
細目3、公園の整備について。
一昨年、ボール遊びをどこですればよいのかという市民相談が昭島・生活者ネットワークに寄せられ、関係者が市内の公園、児童遊園の状況を確認したところ、ネットはあるのにボール遊び禁止の公園、広い敷地なのにキャッチボール禁止の公園など見当たりました。子どもの公園遊びへの地域住民の理解は人それぞれで、苦情をきっかけに看板が立てられると聞きます。しかし、果たして子どもを含めた公園利用者と合意形成なされた上で立てられているのでしょうか。
また、行き場がないのだろう子どもたちが、真夏の炎天下の日陰がない公園で遊ぶ様子も今回見かけました。木が少ないため、夏は子どもに限らず市民が使いにくい公園もあります。コロナ禍である今、屋外で快適に過ごせる公園の市民ニーズは高まっています。
そこで質問です。
1点目、禁止看板についての市の考えを教えてください。また、地域住民の意見も聞いた上で、子どもたちが思い切り体を動かせる公園、静かに過ごしたい人や幼児が楽しめる公園など、仕分けして再整備できないのでしょうか。足立区など取り組みする自治体もあるようです。
2点目、ゾーニングしての樹木配置、日陰づくりで夏でも過ごしやすい公園づくりについて、市の考えを教えてください。
3点目、今後、子どもを含めた地域住民の方々と公園の在り方について見直しはできるか教えてください。
細目4、子どもが安心して学べる学校について。
国連・子どもの権利委員会による日本政府第4・5回統合報告審査の最終所見では、社会の競争的な性格により子ども時代と発達が害されることなく、子どもがその子ども時代を享受することを確保するための措置を取ること、いじめ防止対策推進法及び学校におけるいじめの発生を防止する反いじめプログラムとキャンペーンの下で、いじめに対抗する実効的な措置を実施すること、あまりにも競争的な制度を含むストレスフルな学校環境から子どもを解放することを目的とする措置を強化することとの勧告があります。
コロナ禍でのストレスから他者への不寛容、ひいてはいじめ、暴力、不登校が増す可能性がないとは言い切れません。今はインターネット媒介のトラブルもあり、本人がSOSを出さねば以前より一層周りが気づきにくい状況です。コロナ禍にはさらなる留意が必要であろうと質問いたします。
1点目、いじめ、暴力の過去4年の推移と、いじめ、暴力、学級崩壊に対する市の対策を教えてください。また、現状課題はありますか。
2点目、学校で子どもを支援する人員の確認をさせてください。十分であり、子どもたちに有効な支援をできていると考えますか。
3点目、昭島市が提供している子どもと親の相談先と、過去4年の相談件数を教えてください。また、オンブズパーソンの子ども利用実績はありますか。それら相談先の対応と、改善されないときのさらなる対応についても教えてください。
以上で1回目の質問を終えます。明確な御答弁をお願いいたします。
◎臼井市長 おはようございます。令和2年第3回定例会、今日から始まりますんで、よろしくお願いしたいと思います。
林まい子議員の一般質問にお答えいたします。
私からは、子どもの権利を保障しようの基本的な考え方について御答弁申し上げ、他の御質問につきましては担当部長より御答弁申し上げますので、よろしいですか。
子どもたちの個の能力が生かされるよう環境を整備することは大変重要だと思っております。
我が国では、児童の権利に関する条約、通称子どもの権利条約を1994年に批准し、この条約の中では、全ての児童が生命に対する固有の権利を有することを認め、かつ児童の生存及び発達を可能な最大限の範囲において確保するよう締約国に求めております。
本市では、児童センターや青少年交流センターをはじめとする児童を対象とした施設や図書館、市立会館等の社会教育施設などを児童の安全・安心な居場所として利用いただいており、友達との交流や大人との関わりを持つ中で、児童の健全な発達が促されているものと認識しているところでございます。
しかしながら、今般の新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言を受け、本市においても小中学校の臨時休校を余儀なくされたほか、ほぼ全ての公共施設が休館し、さらにはスポーツ大会やリーダー講習会などのイベントも休止となるなど、子どもたちの成長や発達に必要な場の提供ができない状況にありました。
緊急事態宣言の解除後、国や都から発出される指針等を踏まえ、感染防止対策を整えながら順次各施設の運用を再開してまいりましたが、コロナ禍の中にありましても、子どもたちが安全・安心に過ごせる場の確保は行政の果たすべき役割であると考えているところでございます。
今後におきましても、感染防止対策にも最大限配慮する中で、国や都、関係機関との連携を密にし、子どもたちの生命と安全を守りながら、遊び場、成長の機会、安全・安心な居場所を提供することにより、子どもの生存、発達、保護、参加の包括的な権利の実現、確保に努めてまいりたいというふうに思っていますんで、よろしくお願いしたいと思います。
◎板野子ども家庭部長 御質問の子どもの権利を保障しようのうち、1点目の小学生の放課後の居場所の保障について御答弁申し上げます。
現在本市では、市内全ての小学校における学童クラブ、放課後子ども教室のほか、児童センターや青少年交流センターを活用する中で、放課後における子どもたちが安全・安心に過ごせる場の提供を行っております。
これらの施設、事業を御利用いただくことにより、子どもたちの健全な発達を促すとともに、児童の権利に関する条約に規定されております生きる権利、育つ権利、守られる権利、参加する権利の4つの子どもの権利を実現、確保しているものと考えております。
しかしながら、このコロナ禍においては、ともすれば3密状態が避けられない状況にございますことから、マスクの着用や手指消毒の励行、遊具等の消毒や利用制限など一定の感染症対策を講じる必要があり、自由には利用できない状況にあります。
今後におきましても、新しい生活様式に対応しながら、子どもたちに安全・安心な居場所を提供し、4つの子どもの権利を実現、確保できるよう努めてまいります。
次に、2点目の移動児童センターについてであります。
児童センターにつきましては、平成9年度に昭島市児童館構想を策定する中で、現在は1館のみの設置となっておりますが、年間5万人近い来館者があるなど、多くの児童及びその保護者に御利用をいただいているところであります。
しかしながら、他の地域への児童館の設置につきましては、財源確保の課題などから、現状では設置することが困難な状況にあります。
御質問にございました世田谷区で実施をしております小型リヤカーや軽自動車に遊び道具等を積んで公園等に出向き乳幼児や小学生を対象に活動するプレーリヤカー・プレーカー事業をはじめ、他の自治体において移動児童センターを実施していることは認識をしております。
児童センターの設置が市内に1か所である本市において、移動児童センターについては施設の設置を必要としない有効な事業であると考えますが、近隣市の状況や財政状況等を踏まえ、事業を委託している社会福祉法人とも協議を重ねる中で、引き続き調査・研究してまいりたいと考えております。
◎金子都市整備部長 御質問の3点目、公園の整備について御答弁申し上げます。
初めに、制限看板についての市の考えについてであります。
市内には、都市計画公園が42か所、児童遊園が48か所、その他の公園として3か所、道路築造時の残地などを利用したポケットパークが21か所、合計114か所の公園が整備されております。その多くの公園は、整備されてから周りの市街化が進み、住宅等が近接することで気軽に利用できると同時に、様々な課題も発生してまいりました。
その一つとして、多くの公園は、ボール遊び禁止やポイ捨て・不法投棄禁止などの看板を設置してありますが、その経過は、近隣住民の方々の御要望や自治会からの要望で設置したものでございます。市街化が進んできたことにより公園周りには住宅が密集してきたことから、より近くの公園という利用しやすさの意識が高まる反面、近隣居住者や公園利用者がお互いに思いやりを持って共存していくには一定のルールは必要と考えております。
御質問にございました公園を目的別に種類分けして再整備するイノベーションにつきましては、公園を活用する手段として有効と考えますが、公園に近接してお住まいの方々の御意見や多くの世代により身近な公園として利用されていること、騒音の問題、再整備における事業費など様々な課題があることから、他市などの先行事例などを参考に研究してまいります。
次に、ゾーニングして樹木配置、日陰づくりで夏も過ごしやすい公園づくりについてであります。
市内の公園樹木につきましては、豊かな緑を育み、市民の生活に潤いと安らぎをもたらす存在として重要な役割を担っております。面積の小さい児童遊園などには低木のみ植樹されている場合がありますが、多くの公園では木陰ができるような高木を植栽し、さらに面積の大きい一部の公園では広場と植樹帯のゾーニングを明確にし、積極的に木陰づくりをする取組をしてまいりました。その公園の樹木も病害虫により枯れてしまったり、台風などの影響により倒木の危険性が見受けられたり、近隣の方から日照に対する御意見などをいただいた場合には、強剪定や伐採をしているところであります。
既存の公園樹木の新たなゾーニングにつきましては、移植などに伴う樹木への負担や近隣への日照、多額な事業費など課題が多いことから困難性がありますが、今後樹木の植替え等が必要になった場合には、植栽する樹木の剪定、ゾーニングを念頭に置きながら、植栽場所を考慮し、快適に利用できる公園整備に努めてまいります。
次に、子どもを含めた地域住民の方々と公園の在り方についての見直しはできるかであります。
市内の公園は、昭和24年に整備された昭和公園から順次その地域ごとの市街地開発に合わせて整備されてきました。その後、宅地開発も進み、近接して様々な人々が居住するようになり、設置されている公園施設や樹木の育成状況などによる剪定など、その地域の実情や要望に合わせながら維持管理に努め、多くの方々に利用していただいていると認識しております。
幼児から高齢の幅広い世代の方々は、より近くの公園でそれぞれの目的に応じた憩いの場や遊び場として利用されていることから、利用者同士がお互い思いやりを持つことが重要であると考えております。その公園の在り方についての見直しは、それぞれの世代様々な思いがあることから、現段階では困難性がありますが、他市の取組状況などを参考にしながら研究してまいります。
◎高橋学校教育部長 御質問の4点目、子どもが安心して学べる学校について御答弁申し上げます。
初めに、いじめ、暴力の年度ごとの推移と市の対策についてでありますが、いじめの認知件数につきましては、小学校では、平成28年度は59件、平成29年度は87件、平成30年度は63件、令和元年度は51件となっております。中学校では、平成28年度は131件、平成29年度は56件、平成30年度は67件、令和元年度は35件となっております。
また、暴力行為の発生件数につきましては、小学校では、平成28年度は6件、平成29年度は5件、平成30年度は3件、令和元年度は7件となっております。中学校では、平成28年度は36件、平成29年度は30件、平成30年度は36件、令和元年度は27件となっております。
この対策として、昭島市教育委員会では、いじめや暴力は決して許されないという指導はもとより、命や友達を大切にする心情を養うため、特別の教科道徳の授業における指導を計画的に積み上げること、特別活動、学級活動の指導において、よりよい人間関係の形成に関する指導の充実を図ることを各学校に指導しております。
また、低学年や支援を要する学級につきましては支援員を配置するなど、担任に加えて複数での対応を図るとともに、いじめ防止アンケートや学級満足度調査、スクールカウンセラーによる面接等を通して早期発見・早期対応に努めております。
今後の課題につきましては、いじめ、暴力行為の未然防止に向けた組織的かつ迅速な取組を継続的に推進していくことが重要であると捉えております。このため、校長会や副校長会を通して、いじめ、暴力に関する教職員の共通認識や、必要であれば組織体制の強化を図るよう定期的に伝え、指導主事の学校訪問等によりその取組状況を確認しながら、学校と教育委員会が連携して課題の解決に取り組んでまいります。
次に、学校で子どもを支援する外部人材の状況についてでありますが、子どもたちを支援するため、各学校においては様々な外部人材が関わっております。例えば、児童・生徒の個別の学習支援を担う学習支援員、特別に支援を要する子どもへの個別指導を担う特別支援教育支援員、学校図書館の整備を担う学校図書館支援員、教員の負担軽減のための支援を担うスクールサポートスタッフ、生徒の部活動支援を担う部活動指導員や部活動指導補助員、子どもや保護者の心の悩みに寄り添い支援するスクールカウンセラー、社会福祉の専門家であるスクールソーシャルワーカー、子どもの状況を観察し、状況に応じて適切な指導法を教員に助言する巡回指導員など、多くの外部人材が学校に入り子どもの支援に関わっております。
現在、子どもを支援するための各学校の体制につきましては、学校の要望に応じて適切に整えることができております。
今後におきましても、学校で起こり得る様々な状況を想定し、その状況に対応できる専門性のある人材の確保に向けた体制整備に努めてまいります。
次に、問題が起こったときの子どもと親の相談先と相談件数についてであります。
初めに、昭島市の相談先につきましては、指導課所管の教育相談室と昭島いじめ相談ホットライン、健康課所管のこころといのちの相談窓口と、こころとからだの相談窓口、子ども育成課所管のAKISHIMAキッズナーを設置しております。それぞれの相談件数は、教育相談室が延べ相談件数で平成28年度は1298件、平成29年度は726件、平成30年度は761件、令和元年度は964件となっており、昭島いじめ相談ホットラインによる相談はございませんでした。次に、こころといのちの相談窓口と、こころとからだの相談窓口が延べ相談件数で平成28年度は419件、平成29年度は388件、平成30年度は513件、令和元年度は684件となっております。次に、AKISHIMAキッズナーは相談件数として平成28年度は4件、平成29年度は6件、平成30年度は7件、令和元年度は7件となっております。なお、オンブズパーソンの子どもの利用実績は、平成26年度と平成29年度にそれぞれ1件ございました。
昭島市以外が設置している相談先としては、東京都いじめ相談ホットライン、24時間子どもSOSダイヤル、話してみなよ東京子供ネット、警視庁少年相談室ヤング・テレホン・コーナー、東京都立小児総合医療センターこころの電話相談室、東京都立多摩総合精神保健福祉センター心の電話相談などがありますが、昭島市の子どもや保護者の相談件数については制度上把握することができません。
次に、相談先における対応についてでありますが、子どもや保護者から相談を受けた際には、担当の相談員が相談者の話に傾聴することを基本に、内容に応じて適切な助言をしております。相談者が子どもの場合は、必要に応じて相談者の同意を得た上で学校に情報提供を行うとともに、教育委員会も情報共有し、学校と教育委員会、関係部署が連携して対応しております。
いじめや不登校の問題は一度の対応で解決するものではありませんので、継続した見守りや学期ごとの心のアンケート調査など、長期にわたって支援しております。また、子どもや保護者の状況により、臨床心理士やスクールソーシャルワーカーなどの専門職を活用し対応しております。
◆林まい子質問 一定の御答弁、どうもありがとうございました。
この後、一問一答で質問させていただきます。
まず、小学生の放課後の居場所なのですけれども、放課後子ども教室の定義は、放課後等に子どもの安心・安全な居場所を設け、様々な体験活動や異年齢の子どもとの交流、地域の指導者との交流活動等を通じて心豊かな子どもの育成を図る事業とされているかと思います。市の言う安全・安心や様々な体験活動の観点からも、体育館以外に余裕教室や図書室は利用できないのでしょうか。
◎板野子ども家庭部長 放課後子ども教室につきましては、教育委員会と連携を図りながら、学校の校庭や体育館、余裕教室等を活用し実施しております。ですけれども、児童数や学級数等、各学校により状況が違いますことから、全ての学校で同様の対応ができている状況にはございません。マスクや消毒液の配置等、感染予防対策を講じながら、学校教育に支障のない範囲で余裕教室や特別教室、また学校図書館などの活用が図れますよう、学校、教育委員会と協議をしてまいりたいというふうに考えてございます。
◆林まい子質問 体育館のみでは、例えば低学年の授業が午前中に終わった後、高学年が体育の授業を体育館でしているときに使いづらいということがあったりですとか、そもそも雨の日に遊べる場所が少ない、あとだんだん猛暑日が多くなっているところ、空調設備がまだないところがある、また例年と違って今マスクを着用しながら遊んでいるお子さんがいるという状況かと思います。
体育館以外に遊べる場が屋外以外にもあるということは緊急度が高いと私自身は思っているんですけれども、余裕教室ですとかは学校ごと事情が違うとはいえ、図書室については授業自体がないときとか臨機応変に使うということを協議していただくことは考え得るのでしょうか。
◎板野子ども家庭部長 繰返しの答弁になって大変恐縮ですけれども、学校の教育の支障のない範囲で特別教室や学校図書館など活用が図れますよう、今後学校、教育委員会と協議してまいりたいというふうに考えております。
◆林まい子質問 すみません、その協議というのはもう既になされているという理解でよろしいんでしょうか。
◎板野子ども家庭部長 現在のところでは、具体的に今協議を図れている状況にはございませんけれども、図書室、学校図書館や特別教室等、空き状況等を勘案しながら今後協議をしてまいりたいというふうに考えてございます。
◆林まい子質問 先ほども申しましたように、ニーズ調査結果を見ても放課後子ども教室に市民が期待するところは多いのかと思います。お子さんも、外で遊ぶのは少し苦手でも図書室だったら行けるという方もいるかもしれないので、その多様な選択肢を確保するという意味でも、密を防ぐという意味合いもありますし、遊びスペースを確保するといういろいろな意味合いがあると思うんですけれども、ぜひ協議を進めていただきますようよろしくお願いいたします。これは意見です。
次に移ります。
長期休暇中の利用についても併せて確認をさせてください。なぜかというと、居場所については特に大きな問題が長期中に親御さんは発生しているかと思うからです。親がフルタイムで4年生以上のお子さんたち、また児童館が今1館であると思いますけれども、アクセスが難しいお子さんたちにとって安全・安心に過ごせる場所は保障されていると市は考えていますか。
◎板野子ども家庭部長 小学校の低学年のお子さんにつきましては、必要な方には学童クラブを御利用していただいてございますし、そういったことでは一定程度の安全・安心な居場所は確保できているものかというふうに考えてございますが、確かに市の公共施設、市の中心部に集中をいたしておりますことから、先ほど御質問にもございましたとおり、その放課後子ども教室の活用等については有効な手段というふうには考えてございますけれども、その他課題等解決する中で、そういったことにつきましては今後対応していきたいというふうに考えてございます。
◆林まい子質問 昨年6月の一般質問でも私、放課後子ども教室を長期休暇中、運用できないかということはお伺いしています。そのときには、協議が必要で、年2回の運営委員会で一度話をし研究とのことでしたが、実際どのような進捗であるか教えてください。
◎板野子ども家庭部長 放課後子ども教室の運営につきましては、各学校の実行委員会、またそれが一堂に会します運営委員会の中で様々な情報交換や協議を行っているところでございますけれども、現在のところ、長期休業期間中等における活用については議題として上がっているわけではございません。
また、今般のコロナ禍におきまして、この運営委員会等もなかなか開催することが難しい中ではございますけれども、御質問の趣旨を踏まえ、今後運営委員会のほうと協議をしてまいりたいというふうに考えてございます。
◆林まい子質問 昨年も申したんですけれども、長期休暇の中でも特に夏休みが非常に大きな問題になっているかと思います。プールやサマースクールが夏休みの、本年は違いますけれども、最初の頃にあったりですとか、お盆の時期には割合働いている親御さんたちも就業をお休みできることが多いかと思いますので、毎日でなくてもいいので、まずできるところから、現在も放課後子ども教室、学校によって週3回から5回と幅はある中で、それぞれの学校で無理なくできるところからで構いませんので、ぜひ御検討をよろしくお願いいたします。
次に移ります。
家庭によって子どもの過ごし方に非常に格差が生じている状況かと思いますけれども、今般のコロナ禍でますますこの状況に拍車がかかるのではないかと思っています。
市長も今回の御答弁で、コロナ禍でも安全・安心に過ごせる場所の確保は行政の果たす役割とおっしゃっているところ、具体的にはどのようにこの役割を果たしていくのか教えてください。
◎板野子ども家庭部長 答弁のほうにもございましたけれども、学童クラブや放課後子ども教室はまず全校に設置をしてございます。また、児童センターや青少年交流センター、最近開設いたしましたアキシマエンシス、そういったところの施設を活用する中で、こういったところの確保に努めてまいりたいというふうに考えてございます。
◆林まい子質問 今の御答弁にありました学童クラブは1年生から3年生までですし、放課後子ども教室については非常に問題となる長期休暇中に開催がなされていない。児童センターや青少年交流センターも中部に集結しています。これで私は安全・安心に過ごせる場所の確保ができているとは思わないのですが、もう一回確認させてください。
◎板野子ども家庭部長 御質問にもございましたとおり、市の公共施設につきまして、児童・生徒等が利用できる部分につきましては市の中心部に集中しているというような状況にはございます。ただ、早急に市内各地においてこういったものの対応が図れるかというと、なかなか早急には難しいというところでございます。
ただ、本市としましても、児童の安全・安心な居場所の確保につきましては重要な施策であるというふうに認識してございますので、今後検討してまいりたいというふうに考えてございます。
◆林まい子質問 小学校4年生以上のお子さんがいる就業中の御家庭ですとか、児童館がそばにない御家庭から、毎回長期休暇が近づくたびにどうしようという声を非常に寄せていただいています。ぜひ御検討をよろしくお願いいたします。
あと、すぐの早急な対応が難しいというお話、今ありましたけれども、ちょっと放課後子ども教室や児童センターとは離れますけれども、図書室の活用はどうなのかと私は思っています。自分たちが通う学校であればアクセスは容易ですし、図書室は既に夏休みに部分的に開けている学校もあるかと思います。これを拡充することはできないのでしょうか。学校教育の話になるかと思われますけれども、どう思われますか。
◎高橋学校教育部長 図書室なんですが、各学校によって開いているというところもあるかと思います。長期休業期間中は、先生方も普段なかなか年休取得ですとか、また長期休業期間中は夏休の取得などもあります。そういうことで、先生方もなかなかそちらを開ける場合に専念できる環境ではないということと、それから長期休業期間中、学校でする場合にはこれは学校管理下になりますし、また子ども家庭部などと連携しながら居場所ということで検討した場合には、どういう人たちがそこの場所の管理に当たっていくのかということなどの課題もあります。どのような形でできるのかということについて、他市の取組などもちょっと調査をさせていただきながら今後研究していきたいなというふうに考えております。
◆林まい子質問 既に夏休み中に図書室を開けている学校もあるかと思います。私も実際、読み聞かせのボランティアでそちら関わりました。
市の総合基本計画では、図書ボランティアなどの活用を推進し、児童・生徒の読書活動の活性化を図るとありますし、平成30年度分の昭島市教育委員会の事務事業に関する点検及び評価報告書では、やはり地域人材によるボランティア募集を積極的に行うと書かれています。ぜひとも子ども家庭部と学校教育部で連携をして、子どもの居場所の確保というのは本当に大きな問題だと思いますので、御検討をよろしくお願いいたします。
そもそも論に戻るんですけれども、子どもの最善の利益を担保するということは、子ども家庭部からの御答弁でお願いしたいんですけれども、どのようにすればよいかと市は考えていますか。
◎板野子ども家庭部長 子どもの最善の利益ということでございますけれども、先ほども答弁したとおり、児童の権利に関する条約の中では4つの目指すものが記載されてございますけれども、それを具現化することが当然その利益を守るということになろうかというふうに考えてございますけれども、様々なそこにたどり着くまでには課題等あるものというふうに考えてございますので、今後御質問にいただいたこと等をさらに検討、研究を深めながら対応してまいりたいというふうに考えてございます。
◆林まい子質問 子どもの最善の利益を担保するために、私が考えるまず最初に必要なことというのは、子どもの権利条約12条にもあるんですけれども、意見表明権と、意見を聞かれる権利であるかと思います。今、居場所のことも私なりに懸命に考えて提案していますけれども、もしかしたら子どもたちが考えるニーズとはずれているところがあるかもしれない。子どものことは子どもに聞くのがやはり一番だと思っています。
コロナ禍だからこそ、より丁寧に子どもの声を聞く必要があるかと思うんですけれども、例えば西東京市では子どもアンケートというものを実施していて、居場所のみならずいろいろな項目について子どもの声を聞いていて、今夏もアンケート結果をホームページ上で公表しているようです。非常に参考になります。
そのように、子どもの声を聞くということをぜひ考えていただければと思うんですけれども、青少年フェスティバルですとか、子どもや若者が参加しているすばらしい事例もありますので、もっと広く子どもの声を聞いて関わっていただくという流れをつくっていただきたいと私は思います。こちらは意見です。
次に、移動児童センターに移ります。
昨年質問した際の御答弁なんですけれども、児童センターは市内に1か所で、その必要性について認識をしているが、全小学校で放課後子ども教室を実施しているというお話で、先ほどおっしゃっていたのと同じようなことなんですけれども、やはり放課後子ども教室は児童センターの代わりには、私、今ちょっと質問の中で代われるような意味合いに取れる表現をしたかもしれないんですけれども、代わるものではないと考えています。
児童センターが市内に1か所というところなんですけれども、そもそも児童館の4館構想というのは今生きているんでしょうか。
◎板野子ども家庭部長 児童館の4館構想につきましては、現在も継続しているというものと認識しております。
◆林まい子質問 今回、東部地域の児童館の計画が白紙になっているかと思います。その代替案を市はどのように考えているんでしょうか。
◎板野子ども家庭部長 代替案ということでございますけれども、現在、公共施設等総合管理計画に基づきまして、施設については複合化ですとか、そういったことも視野に入れ整備を進めるものというふうにされてございますので、今後その辺の進捗と併せまして検討してまいりたいと考えてございます。
◆林まい子質問 昨年6月の市長の御答弁なんですけれども、家庭と地域が連携し、子どもたちの豊かな感性と能力、個性を伸ばしていくための環境整備を進め、人格形成の大事な幼児期から児童期にかけて切れ目のない連続した子ども・子育て支援施策を推進してきたとおっしゃっています。ゼロから3歳までは子育てひろばに加えて出張の子育てひろばもあります。3歳以降の年齢の各所での居場所づくりというところで私は足りていないのではと思うところ、移動児童センターは一つの選択肢になり得るのではないかと思います。毎日どこかに行けというわけではなく、移動図書館も既に走っていますし、そのようなものも参考にしながら取り組めることはあるかと思います。
というのと、市民の方たち、子どもの居場所づくりですとか、屋外保育、学習支援、食事支援ですとか、自分たちでまちの課題について常に動いていらっしゃる方々がいます。市で何でもするというのはいろいろな人的なことからも、財源からも困難があるとは思うんですけれども、そうした市民の方々に参画いただいて、協力を得ながらいろいろな動きをつなげて取り組むことが、今私が事例で出しているのは移動児童センターですけれども、できないのかと思うのですが、もう一回確認させてください。
◎板野子ども家庭部長 現在、放課後子ども教室につきましても実行委員会を学校ごとに設ける中で、地域のほうでコーディネーターや安全管理等のスタッフにつきましては人選をいただいているところでございます。
今御質問の件等につきましても、どういった形で市が取り組んでいけるのか、今後研究してまいりたいと考えてございます。
◆林まい子質問 大人がこうして議論している間も子どもの成長は待ったなしで、毎日こうしている間にも困っている方がいると私は思っていますので、ぜひ一歩進めた議論をよろしくお願いいたします。
次に、公園の整備に移ります。
昨年6月の定例会の市長の御答弁なんですけれども、兄弟や友達の数が減少しており、子ども同士の遊びなどを通して得られる生活体験や多様な人間関係が構築できる機会が減少しているほか、子どもたちが自らの意思により集い、安心して自由に過ごす経験が得られなくなっている状況にあるというふうにおっしゃっています。公園は、この現状への対応策として最適な場所ではないかと考えていますというのと、子ども・子育て支援事業計画のニーズ調査結果で、小学生の家庭が特に必要と思う子育て支援の第1位が安心・安全な子どもの居場所・遊び場の確保の充実、2位は地域の安全・安心、見守り・つながりです。地域住民同士のつながりを取り戻す意味でも、住民同士の合意形成で、看板は本当に必要なのかというのを子どもも含めて見直すということはコミュニティづくりにもつながりますし、今の子育て支援事業計画のニーズ調査結果のニーズを満たしていくかと私は考えています。
公園数が非常に多いので、全ての公園、一挙に進めてほしいとは申しませんので、例えば1学区で1公園などから取組することはできないんでしょうか。
◎臼井市長 御指摘いただいたところ、大変参考にさせていただいていると思いますけれども、私もこの前の先般、昨年の台風19号で被災しましたくじら運動公園、そしてまた大神公園、やっと7月に復活させていただいて、今まで150台の駐車場だったところが300台と。この頃7月に再オープンしましたので毎週ちょっと見に行っているんですけれども、大変子どもたちが大喜びで、大人も含めて、あの元気な姿を見ると大変うれしく思っていますし、駐車場も今まで150台で大変足場が悪かったところをちゃんときれいにしましたんで、家族連れあるいは友達で皆さんが多く来て、ああやはり大切なことですよねということを改めて感じるところでございます。
今、林議員御指摘のとおり、いろいろなところの中で遊び場作りというのは行政としての一つの課題ですから、そこら辺またしっかりとまた見させていただいて、普段いろいろ見に行っているんですけれども、コロナ禍なものですから、ちょっとなかなか全部が全部というところまでは行き届きませんけれども、しっかりとした、今の御質問のとおり、やはり子どもの遊び場、そしてみんなが声高らかに、本当に子どもの思いというか、楽しいというのを思っていただけるような場作りというのは大変大事だと思っているんで、今後とも現場を知るということで飛耳長目をさせていただきたい、そういうふうに思っていますので、よろしくお願いしたいと思います。
くじら運動公園は皆さん行かれていると思いますけれども、ぜひ子どものはつらつとした運動している姿見ていただいて、お互いに励まし合っていこうかなというふうに思っていますんで、ぜひ議員の皆さん方も見に行っていただければありがたいかなというふうに思っています。
◆林まい子質問 市長の大変心強い御答弁、どうもありがとうございました。
昨年、板橋区で子どもたちがボール遊びをできないかということで陳情を出したそうです。そのような陳情を出したということが生きた主権者教育であると私は捉えました。違う意見があることを知り、他者の権利も大切にするということは、子どもたちがこれから生きていく上で必要なスキルと思いますし、国連子どもの権利委員会からも子どもの意見をもっと聞けというのは勧告を出しています。なので、ぜひまちづくりのキーマンである行政として、中立な立場であるからこそ、合意形成に向けて働きかけをお願いしたいと思います。
看板ですけれども、どうも看板があると命令ということで思考が停止して遊びを自粛するという考え方もあるようです。なので、ぜひ、子ども・子育て支援事業計画の子どもの居場所の確保でも公園・児童遊園等の整備の充実というのを挙げていらっしゃいますところ、合意形成と看板の見直しはよろしくお願いしたいと私は考えております。
次に、意見ですけれども、樹木配置については、食べられる果樹を植えたりですとか、食につながる設計をすることでコミュニティづくりや食育、地産地消など、持続可能なまちづくりの観点から活性化というのができるかと思いますので、そのあたりも視野に入れて、アダプト制度を活用して市民の方とですとか、公園で野菜や花を育てるということとか、少し頭の中に入れて御検討いただけましたら大変ありがたいと思います。こちらは意見です。
次に、学校に移ります。
最近、市民相談を受けたんですけれども、いじめを受けられた親御さんからだったのですけれども、お子さんがいじめを受けられたようなんですけれども、相談してもなかなか解決しない、暴力が学校に文化としてあるとその親御さんは捉えていらっしゃって、いじめが解決されなくて安心して学べないから、もう学期ごと休ませようかというような相談でした。
先ほどのいじめと暴力と推移を見ますと、年度ごと減っているというのは分かったんですけれども、一方このように解決されていないというふうに悩む親御さんがあった場合、市としてどのように対応するんでしょうか。
◎高橋学校教育部長 いじめに関しては、やはり早期発見・早期対応が重要であるというふうに思っています。そういうことから、学校でも組織的に共通認識を持ちながら、より多くの目で見守ったり観察をしながら対応していると。なかなかいじめの問題だけではないですけれども、すぐ解決するケースというのはなかなかやはり少ないというふうなこともございます。継続的に多くの大人が組織的に共通認識を持って関わりながら、スクールカウンセラーですとかスクールソーシャルワーカーですとかの専門職もおりますので、そういう専門職などにも意見を聞きながら、とにかく継続的に対応していくということが重要だというふうに考えております。
◆林まい子質問 ただいま専門職のお言葉が出ましたけれども、子どもを支援する人員として作業療法士を活用するというお考えがあるか確認させてください。
先日ちょっと作業療法士を学校に入れるという試みについての講演を聞いたんですけれども、もともと運動や認知や精神機能を分析する医療従事者として作業療法士は位置づけられているようなんですけれども、臨床心理士は現状分析に適しているけれども、解決方法の環境設定は作業療法士が適しているという考え方もあるようです。
実際に、沖縄県で子ども相談支援センターのゆいまわるという団体があって、そちらの取組を聞いたんですけれども、学級崩壊しているところに行って、そのお子さんだけに照準を当てるんではなくて、周りのお子さんたちや保護者や教師ですとかを全てエンパワーメントして状況をよくしていく、支援も長ければよいというものではなくて、11か月で卒業することを目指しているというお話を伺いました。
私自身は、作業療法士、非常に有効なのではないかと思うんですけれども、市の考えをお聞かせください。
◎高橋学校教育部長 作業療法士は、何らかの作業が遂行しにくい場合に、その原因を調べて作業を行うことで作業や活動がしやすくなるように支援する方だというふうに理解しております。具体的には、授業中に姿勢が崩れてしまうですとか、手先が思うように動かせないですとか、体育のダンスが苦手などのことに対して、その原因を身体面や感覚などの面から評価をして、それに対してアドバイスを送るという形の対応になっているかと思います。
特別支援教育の充実を図るために、作業療法士ですとか、あと言語聴覚士などを活用している自治体があることは認識をしております。
核となる作業療法士などの専門家の活用につきましては、実施自治体の取組状況などを調査するとともに、校長会とも意見交換を行う中で実施について研究をしていきたいというふうに考えております。
◆林まい子質問 私が作業療法のお話を聞いたときには、その問題点を聞いて、あとは教育をどうデザインするかというのをその問題を抱えていらっしゃる先生方ですとかに聞いてというところで、本当に根本から立て直していく、非常に有効なのかなと思いました。ぜひ校長会で共有してお話しいただければと思います。
いじめにちょっとお話戻るんですけれども、私自身は、保護者は学校からの評価を気にしたりですとか、学校は外部の評価を気にしたりですとか、なかなかSOSを出せないという実情があるのかなと、推測ですけれども、しています。第三者の相談窓口があると非常に有効かと思いまして、篠原議員が先日質問していたような子どもオンブズパーソンですとか、非常に有効ではないかと思っています。
先ほど、昭島市では過去2件あったということですけれども、子ども向けにも周知をして利用しやすくなるように整備をする必要があるかと思うんですけれども、いかがでしょうか。
◎高橋学校教育部長 子どもたちの悩みなどについて相談ができる場所、相談先ということで、これは学期ごとですとか、またそれぞれそのお子さんの悩んでいるときにお話を聞いたときなど、あらゆる場面でその相談先のリストを紙で直接お渡ししながら説明をしております。それを継続的に実施をこれまでしていますけれども、これを引き続き説明をきちんとして渡すということで、これをしっかりと継続して対応していきたいというふうに思っています。
子どもたちが悩んだとき、また保護者の方も含めてですけれども、悩んだときにはどこに相談をすればいいかということがすぐ手元にあって相談ができるように、それを継続して伝えていきたいなというふうに考えております。
◆林まい子質問 ぜひよろしくお願いいたします。
あと、私自身はいじめについては権利の学習がやはり必要ではないかと思っています。子どもの権利を学習することで、子どもが自分の持っている権利に気づいて相談が増えたという事例も他の自治体ではあるようでして、子どもの権利含めた人権教育をぜひお願いしたいというのと、あと、相談先の充実を先ほど申したようにお願いしたい。
あと、3月定例会で申し上げたんですけれども、私自身は、学校教育はもう画一的な教育を脱皮しないといろいろな問題が解決できないのではないかと考えてしまいます。前回、先進事例については校長会などで共有してというお話ありましたけれども、進めていただきたいことをお願いしたいのと、最後に、子どもの権利条約を国が締約しただけでは子どもの権利は守られないと私は思っています。
今回の一連の御答弁でも実感したのですが、やはり部署横断的に、学校教育部だけではなく、子ども家庭部だけではなく、都市整備部だけではなくという形で、子ども権利の視点で共通認識を持って考えることは非常に重要なのではないかと思っていまして、そういう意味でも条例が必要ではないかと思っています。関係者が替わっても、条例があればその理念というのは引き継ぐことは容易になります。市長はこちらについてはいかが思われますか。
◎臼井市長 いろいろ御意見あると思うんで、今の御意見は御意見として受け止めさせていただきたいというふうに思いますし、その辺にしておきます。
◆林まい子質問 子どもの権利については2016年の先ほど申しました改正児童福祉法で位置づけられていますし、昭島市としても既に冊子のきらりで周知はしている。あとはいかに実を伴っていくかということだと思うんですけれども、子どもの権利条例を制定することで弾みになる。他の自治体からも子どもに優しいまちという目で見られて、子育て家庭についても呼び込んだりとか、いろいろなメリットがあるかと思います。
なので、ぜひ条例制定については御検討いただければというのを最後に申し上げて、おしまいにいたしま