開かれた議会に~大事なことは市民が決める~

昭島市議会は「全国議会改革度調査2023年」の総合ランキング上位300の中に入っていません。
なぜならば昭島市議会は議会改革が進んでいないからです。
副議長の質問については多摩 26 市中 19 自治体で行われ、議員間討議については14市が実施、議会主催の議会報告会の開催は16 市が実施、請願・陳情の提出者の趣旨説明の機会を設けることは19市実施、常任委員会や特別委員会のイン ターネット中継においては20市で実施されていますが、昭島は全てにおいて未実施です。議会改革が叫ばれて久しい中で、いまだに行われず他市より遅れをとっているのが現状です。昭島市でも、今後人口減少、少子高齢化が進行し、人口構造が大きく変わっていきます。地方公共団体の財源はより一層制約される一方で、地域課題は多様化、複雑化し、合意形成が困難な課題が増えていくことが見込まれます。このような中で、財源の課題を乗り越え、一人ひとりが自分らしく、安心して昭島で暮らせる持続可能な地域社会をつくるためには地域の多様な民意を集約し、個々の住民の意見や立場の違いを理解しながら地域社会のあり方を議論する議会になっていかなくてはなりません。
そして市民に開かれた議会を実現するためには、議会活動に対する市民の理解を深め、市民が議会に関心を持つようにするための取組を進め、情報発信を多様化していくことが必要です。
例えば、特定の政策テーマについて議員と市民が議論し、市長に提言を行う取り組みや、議会運営等に関して市民から広く意見・提言を聴取する議会を監視するサポーターや、中高生の中から若者議員を選出し一般質問や政策提言等の議会活動を行う「若者議会」などの取組を行なっていくべきです。こうした取組を行うことによって多様な層の市民の意見を議会の審議や政策形成に反映し、市民と議会の間の双方向の意思疎通の場となり、市民の議会への関心を高める機会として非常に有効です。取組に参加した人の中には、実際に議員に立候補した事例もあり、人材不足に歯止めをかけることもできます。
今回、議会を開かれたものにするための市民からの陳情が提出されましたが、結果は不採択。「必要性を感じない」という議会改革とは程遠い意見で不採択とされたことを非常に情けなく感じています。議会は住民自治の根幹です。多様な人たちが参画し、住民に開かれた議会にするために、生活者ネットワークは議会改革を訴え続けていきます。