2025年6月一般質問:大綱④GLP昭島プロジェクトについて

6月議会の一般質問が終わりました。

1時間の質問持ち時間のなかで、一問一答方式を選び、毎回質問に臨んでいます。
一問一答の再質問前、1回目の質問と市の答弁を以下に書き出します。

※再質問部分については、任期中は市の公式HPの動画からご覧頂けます。

【林質問】
大綱4 GLP昭島プロジェクトについて
細目1 諸課題について
先日、東京大学名誉教授で世界イコモス文化的景観科学者会議日本代表の石川幹子氏の神宮外苑再開発に関するレクチャーを聴きました。社会的共通資本としての緑地いわゆるグリーンインフラは、自然環境をいかし、地域固有の歴史・文化・生物多様性を踏まえ、地球環境の持続的維持、安全・安心な暮らしや人々の命の尊厳を守るために、戦略的計画に基づき構築される「社会の富」でもあり、世界ではこのグリーンインフラの保全・創出を重視しているとのことです。一方、神宮外苑は、大義のない再開発で文化資産が破壊され、その過程では社会的公平性を司るはずの審議会の機能不全、市民・国際社会の意見・勧告の徹底的無視や名ばかりの公聴会にパブリックコメント、さらにもっとも深刻なものとして市民との対話や民主主義の危機的状況など様々な課題を指摘しておられ、環境保全や民意反映の重要性を再認識しました。
さて、GLP昭島プロジェクトについては、環境影響評価書案審査意見書の都知事意見では、「都民から、自然環境の喪失、交通量の増加に伴う環境影響、健康影響、渋滞及び事故の増加並びに周辺住民との話し合いの不足など多くの懸念が表明されており、事業実施に当たっては、豊かな環境を将来に渡り維持していくために、環境保全のための措置の徹底、継続的な検証と改善を重ねていくとともに、地域住民への丁寧な説明や交通管理者等の関係機関との十分な協議など、地域と連携し、対策を検討していくことが重要」と指摘されました。
しかしながら、4月25日、事業者による造成工事説明会は、そもそも住民との協議中の造成工事着手が「不誠実」との市民意見が相次ぐ状況でした。さらに、地域共生を謳う事業者が、住民数名の入場を禁じ、コミュニケーションを拒絶した事態は大変遺憾ですが、市の受け止めをお答えください。また、そもそもの市民と事業者の協議の状況をどう捉えていますか。
 交通課題についてもお伺いします。道路交通法改正に伴い、自転車の歩道通行など通行区分違反も取り締まり対象となりますが、説明会では、大型車両走行が増加するなかで狭い車道を自転車走行することへの不安の声がありました。どう対応を図るかお答えください。また、交差点改良等一部対応策は示されましたが、市内全域の交通安全対策についてもお答えください。
以上で一回目の質問を終わります。明確なご答弁をお願いいたします。

【副市長(都市計画部)答弁】
御質問の4点目、GLP昭島プロジェクトについて、細目諸課題についてのうち、市民と事業者の協議に関する部分について御答弁を申し上げます。
はじめに、4/25に開催されました事業者による造成工事施工計画に関する説明会において入場を禁じられた市民がいらっしゃったことについての市の受け止めについてであります。
本件につきましては5月に入りましてから事業者から報告をいただきましたけれども、当日の説明会は午後の部と夜の部の2回開催されており、夜の部において入場制限となられた方においては、午後の部においてもご出席をなさっておりまして、この午後の説明会の席上で、進行上、一部課題が生じまして、2回目の夜の説明会では同様のことによる会議の進行に混乱が生じないようにするために、やむを得ず入場を制限せざるを得なかったということを、事業者から聞き及んだところであります。
しかしながら、市といたしましては、本事業に係る市民の皆様への説明につきましては、積極的かつ広範囲に、そして何よりもまして大事なことは丁寧な説明ということを事業者には求めておりますので、その報告を受けた時点で市としても引き続き丁寧な説明に努めていただきたいと申し上げた次第であります。
次に、市として市民と事業者の協議の状況を現在どう捉えているかについてであります。
ただ今申し上げましたとおり、事業者におかれても、積極的に市民への説明の場を設けながら、丁寧な説明に基本的に努めていただいているというように認識しておりますけれども、協議の状況という中では、一部に、かつてよりはご理解を示す市民も少しずつ増えてきているというような報告も受けておりますし、また市もそのように感じているところも若干ございます。しかしながら、まだまだ本事業に対する不安をお持ちの方、御心配をされている多くの市民がいらっしゃることも事実であります。事業者に交付した同意・協議書中の特定事項 近隣住民対策関係において、事業による影響を懸念する住民の心情を理解し、対話及び対策の検討に努めるという条項も盛り込んでございますので、これに則って、引き続き市民の皆様に丁寧な説明を施し、少しでもご理解をいただけるように努めていただきたいということを、今後事業者に指導してまいりたいと考えてございます。

【都市整備部答弁】
 ご質問の4点目「GLP昭島プロジェクトについて」ご答弁申し上げます。
はじめに、「道路交通法が改正され自転車に対する交通違反の取り締まりが変わるなかで、自転車の車道走行についてどのように対応していくのか」についてであります。
 今回の改正道路交通法は自転車での交通事故が増加傾向であることなどから自転車の交通ルールにも大きな変更があり、来年4月からは反則金徴収の運用も開始されます。その中では、自転車の歩道走行が原則禁止とされておりますが、車道又は交通の状況からみてやむを得ない場合は歩道通行が可能とされていることから、状況に合わせた歩道走行について周知してまいります。
 次に、「市内全域の交通安全対策はどのように図っていくのか」についてであります。
 令和3年度に関係部署と連携しながら通学路の一斉点検を実施しており、その後、令和4年度からは毎年3校程度実施しておりますので、これを継続し安全対策に繋げていきたいと考えております。