2024年3月一般質問②:公園等を拠点に防災に取り組みながらコミュニティを創ろう
3月議会の一般質問が終わりました。
1時間の質問持ち時間のなかで、一問一答方式を選び、毎回質問に臨んでいます。
一問一答の再質問前、1回目の質問と市の答弁を以下に書き出します。
※再質問部分については、任期中は市の公式HPの動画からご覧頂けます。
https://smart.discussvision.net/smart/tenant/akishima/WebView/rd/speech.html?council_id=48&schedule_id=3&playlist_id=2&speaker_id=29&target_year=2024&fbclid=IwAR2I8Mdf3nFVn_YB76ebwx_7VPTJ72PVva3-kpF4_wQMEj44wPREuV2Cz4g
【林質問】
災害は場所と時間を選ばないとおもいしらされた2024年の幕開けでした。能登半島地震で突如尊い命を失われた方々とそのご親族に対し心からお悔やみ申し上げるとともに、被災された方々におかれましては、1日も早く平穏な日常が戻られますよう心からお祈り申し上げます。
いま、このとき自然災害が起きたと想定して、果たして私たちの備えは万全でしょうか。また、自治会加入率が低下し、孤立化が進む社会状況のなかで、顔がみえ助け合える関係性の構築は防災対策限らず喫緊の課題です。身近な公共空間は市民が繋がる拠点になり、2022年6月議会では、公園に市民が関わることでコミュニティをつくるべきと取り上げました。そこで質問です。
一点目、過去議会質問をした際に、公園のかまどベンチ・マンホールトイレの設置状況を公開すると答弁がありました。その後、公園以外にも新設されていますが、それらも含め、市民に明確にすべきです。進捗をお答えください。
二点目、被災時に防災インフラが混乱なく活用されることが重要ですが、地域コミュニティの希薄化にコロナ禍も追い打ちをかけ、訓練が活発になりません。しかしながら、一昨年議会では「一時避難場所の公園利用、避難要領及び防災訓練などをまとめた自主防災組織震災時活動マニュアルがあり、今後は避難場所としての公園の役割を再認識するため、自主防災組織に対しマニュアルの見直しを促すとともに、消防署と連携し、防災訓練の実施促進を図る」と答弁頂きました。マニュアル見直しと公園の防災インフラを使った訓練の状況をお答えください。
【市長答弁】
備えあれば、憂いなし。災害は、忘れたころにやってくる。
本年元日に発生しました能登半島地震は、マグニチュード7.6、震度7を観測し、家屋の倒壊、大規模火災、液状化被害及び津波被害などにより多数の死傷者が発生するなど、その被害は甚大であります。さらに広域に及ぶ水道の断水などインフラ設備の被害が大きく、復旧に時間を要すほか、住家被害は7万7千棟を超え、現在でも多くの方が避難生活を余儀なくされている状況にあります。
本市といたしましては、発生が危惧されている首都直下地震や本市に甚大な被害をもたらすとされる立川断層帯地震に備え、本市の基本理念である自助・共助・公助の考え方に基づき、あらゆる災害から市民の生命と財産を守ることが責務であると強く認識いたしております。
大地震などの大規模災害に対応するために最も必要なことは、地域防災力を高めておくことであります。
地域防災力の向上は、一人一人が減災に対する強い意識を持ち、平素の備えはもとより、いざ災害が発生した時、消火や救出救助、避難所等におけるボランティア活動など、お互いに助け合う精神、いわゆる共助の行動ができる人を一人でも多く養成しておくとともに、その支援活動が有機的かつ組織的に連携できる体制を構築しておくことが重要であります。
そのためには、日頃からの住民同士によるコミュニティの醸成を図る必要があり、今後も防災関係機関と連携し、市総合防災訓練のほか、近隣住民が集まりやすい身近な公園やまちかど等を活用した防災訓練を強力に推進してまいります。
今回修正予定の昭島市地域防災計画では、「災害に強いまちづくり」、「市民を守る体制づくり」、「市民の生活安定と早期再建の仕組みづくり」に、新たに「災害に強いひとづくり」を加えております。本市といたしましては、この4つの視点からあらゆる対策を講じ、防災・減災に取り組んでまいります。
【危機管理担当部答弁】
ご質問の2点目、公園等を拠点に防災に取り組みながらコミュニティを創ろうの防災・減災対策についてご答弁申し上げます。
地域防災計画では、公園などのオープンスペースの積極的な確保を図り、災害時の避難場所としての活用を示しております。地域においてこれらの機能が発揮できるよう、市は、防災対策に有効な公園に資するため、新設時や既存公園の改修時において、マンホールトイレ等の設置が可能となるような整備を図り、防災機能を持たせるよう努めております。
公園等のインフラの設置状況でございますが、市内のかまどベンチは3箇所の都市公園に合計7基設置してございます。また、マンホールトイレにつきましては、10箇所の都市公園に合計27箇所設置工事をしており、災害時に避難所となる市立小中学校においては、すべての学校に設置工事が完了しております。市立会館におきましても現在計画的に設置を進めている状況でございます。また、公園以外では、東中神防災備蓄倉庫敷地内において、かまどベンチ及びマンホールトイレを設置してございます。
ご質問の公園インフラの設置状況を市民の皆様に明確にすることにつきましては、現在公園インフラは整備の途中であり、また使用に際して様々な課題がありますことから、今後は維持管理のあり方等を十分に検討いたしたうえで、公開に向け準備を進めてまいります。
次に、自主防災組織震災時活動マニュアルの見直しを促すことについてであります。マニュアルにつきましては、平成24年から27年にかけて、一定の自主防災組織についてはしっかり策定されていたものの、コロナ禍や組織のメンバーの変更等があったため、現在マニュアルの更新ができていない状況があるものと認識しております。市としましては、昨年9月に実施いたしました、関東大震災発生から100年を迎えた事業として、「自主防災組織リーダー研修会」を開催し、マニュアルの見直しを周知いたしました。引き続き、震災時活動マニュアルの更新を促してまいります。
次に、公園インフラを活用した訓練の状況でございます。かまどベンチにつきましては、過去に組み立ての訓練を実施した例もございますが、実使用の訓練となりますと直火を使用することにより、多くの課題が生じますので、引き続き効果的な訓練の在り方について研究してまいります。また、マンホールトイレにおきましても、近年の災害対応において重要な、衛生面の強化を図るものでございますことから、市の総合防災訓練や各学校の避難所運営訓練等で市民の皆様に組み立てを経験して頂くなど、普及を図っているところでございます。今後も訓練メニューに取り入れることで、市民の皆様に広く周知が図られるよう努めてまいります。