2017年3月議会 おおたけ貴恵 一般質問報告 ②路傍の文化財等のあきしまらしさを活かし、市民とともに郷土文化を育む施設をつくろう
【おおたけ質問】
大綱2.路傍の文化財等のあきしまらしさを活かし、市民とともに郷土文化を育む施設をつくろうについて、お聞きします。
昨年12月の第5次総合基本計画前半期評価報告書において、「拝島日吉神社祭礼奈賀町屋台の復元などの重要文化資産の保存・継承は、高く評価されています。
昭島市の社会教育で販売もされている路傍の文化財には、昭島が大事にする水について、江戸時代から続く「水の講」を受け継いできていることが記されています。地元の方から直接お話を聞いたときは、非常にワクワクしました。
さて1月29日に開催された昭島市総合教育会議の資料を見て驚きました。郷土資料室の展示サービスについて、「横田基地と自衛隊」とあるではないですか?先ほど紹介した奈賀町屋台や路傍の文化財など一切書かれていないのです。
そこでお聞かせ下さい。 細目1.新たに常設で常時開館もされる郷土資料室の展示に向けて、どのように協議されてきたのですか。「横田基地と自衛隊」を展示として明記した経緯をお聞かせください。 第5次総合基本計画に謳われているあきしまらしさはどこにあるのでしょうか。郷土資料室設置は、郷土の文化、あきしまの特徴が露わになる場所ではないでしょうか。 あらためてお聞きします。
細目2.郷土文化を育む郷土資料室の設置に向けて市の考え方について、お聞きします。
【答弁者:生涯学習部長】
次に、ご質問の2点目 路傍の文化財等のあきしまらしさを活かし、市民とともに郷土文化を育む施設をつくろう のうち郷土資料室の考え方について御答弁申し上げます。
(仮称)教育福祉総合センター内に設置される郷土資料室は、郷土文化の資料の収集・情報発信の拠点として、市民と共に郷土文化を育むための施設として設置を予定しております。開館時間を図書館と同様に設定するなど、多くの方が訪れやすい、魅力ある施設となるよう検討を進めております。
ご質問の「横田基地、自衛隊」の記載についてございますが、昭島の近代史を語る上で、戦争による歴史的事実は外せず、地理的にも本市は、立川基地と横田基地に挟まれる形で存在し、戦後の復興と高度成長の中で宅地化、商業地化され、現在の姿になってきた経緯をお伝えすることは、重要なことと認識しております。
新郷土資料室においては、それらを含め今まで紹介してこなかった、昭島市の歴史や地理・風土などを伝える企画展を開催できるよう検討しておりますが、常設展示として自衛隊立川基地や横田基地をとりあげることは考えておりません。
次に、郷土文化を育む郷土資料室の市の考え方についてのご質問でございます。
新郷土資料室は、現在昭和町分室にある郷土資料室の展示を基本としながら、展示スペースや体験スペース、保存スペースの増設により、より広範囲に昭島の歴史、風土、自然、伝統芸能、文化財等を紹介し、昭島を総合的に知っていただく展示を計画しております。
本計画につきましては、現在まで、文化財担当部署において検討し、文化財保護審議会においてもご報告及び、ご意見を頂戴しながら進めてきたものです。
アキシマクジラの化石の一部や昭島の地形や環境が時系列でみられる展示や、既存校舎棟には郷土資料室の展示体験室として、民具や遺物を中心に昭和初期の生活様式や養蚕具、農工具を展示し、触ったり動かしたり体験できる工夫もいたします。
来館者が訪れるたびに新しい発見があるような展示内容にするため年数回の展示替えや、新築棟内に配置するシアターや研修室を使った企画展、文化財講座や子ども向けの体験教室を実施いたします。
また、文化資源の閲覧検索を容易するためデジタル記録化を進めることや、図書館との自由な行き来を活かした図書資料の活用により、昭島の歴史や文化を、より深く知り、さらに新たな発見を促すような支援に努めてまいります。
今後とも文化財保護審議会のご意見を聞く中で具体的な内容を検討してまいりますが、図書館との複合施設のメリットを最大限に生かし、地域社会作りを支援する知の拠点として、整備を進めてまいります。