2019年12月 篠原ゆか 一般質問① 「介護保険」について

篠原ゆかの12月議会の一般質問とその答弁を報告します。

昭島市のインターネット映像配信からは、再質問含めご覧頂けますのでご利用下さい。

https://smart.discussvision.net/smart/tenant/akishima/WebView/

 

ただいま議長の指名を受けましたので、通告に従い、一般質問を行います。

今回質問させていただきたいのは、「介護保険について、LGBTQ/SOGIへの支援を進めようについて、誰もが安心して子育てできる昭島市へ」についての三点です。趣旨をお汲み取りいただき、明確な答弁をお願いいたします。

 

それでは大綱1、介護保険について質問いたします。

介護の社会化を目指し、2000年から始まった介護保険制度も20年、非常に期待された制度として開始されましたが、今あるのは非常に大きな危機感だと言えます。負担をどうしていくのか、人手不足をどうするのか、介護と仕事の両立など、本当に様々な課題が浮き彫りとなってきています。

厚生労働省が平成28年に実施した国民生活基礎調査によると、介護される人とする人が同居する世帯のうち65歳以上同士の「老々介護」世帯は54.7%と過去最多を記録し、両者とも75歳以上という「超老々介護」世帯は初めて三割を超えました。また、2017年度の高齢者に対する虐待は前年度比4.2%増の1万7078件となり、過去最多となりました。虐待の被害者の性別は女性が76.1%、男性は23.9%。これに対して、加害者は、息子が40.3%と圧倒的に多く、夫21.1%、娘17.4%と続きました。虐待の理由(複数回答)としては、「介護疲れ・介護ストレス」(24.2%)が最も多く、「虐待者の障害・疾病」(21.8%)、「虐待が始まる前からの当事者間の人間関係」(14.2%)、「被虐待者の認知症の症状」(13.7%)が続きました。

特別養護老人ホームなど介護施設の職員による虐待件数も12.8%増の510件で過去最多を記録しました。施設職員による虐待は右肩上がりに増加しています。虐待を受けたと特定された高齢者854人のうち、暴行や身体拘束など身体的虐待が59.8%と最も多く、次いで暴言など心理的虐待が30.6%、介護放棄が16.9%と続きます。虐待の要因となったのは、「教育・知識・介護技術などに関する問題」が60.1%と最多。「職員のストレスや感情コントロールの問題」が26.4%で2番目に多かった理由です。家族介護や職員のストレスが限界に来ているのではないでしょうか。介護の社会化を謳った制度は今まさに、家族の負担を増大させるような逆行した施策が行われていくのではないかと、大変不安を覚えます。現在国で行われている2020年の介護保険法改正の議論についても、介護負担の更なる見直しや要介護1.2の総合事業への移行、市町村への現金給付にペナルティ導入などの議論が行われています。現在の高齢者の方達の不安+将来への漠然とした若い人たちの不安に、国は今後どのように答えていくのでしょうか。事態は本当に深刻です。介護人材の不足に関しても喫緊の課題です。できない、やれないではなくて、どうしたら人材を確保できるのか真剣に考えるべきです。まず、少子高齢化の問題があげられます。平成30年度版の高齢社会白書では、現在わが国では3,515万人の高齢者がいると発表されており、日本の全人口の1億2,671万人のうち、27.7%を占めています。新たに介護職に就くものが減り、高齢者だけが増えていけば人材不足が今後も加速していくことは明らかです。また、現在の介護施設では2015年時点で4万人の介護人材不足と言われており、2035年には約79万人もの介護人材が不足すると経産省より発表されました。平成29年度介護労働実態調査では現在すでに66%の介護施設で人手不足になっているとのアンケート結果が出ています。そして約9割の事務所で採用が困難という問題が起き、人材競争も激しくなっています。労働条件が悪い上に給与が少なく、そういった労働環境の為、職場の人間関係にも影響が出ていると予測され、事実、介護労働実態調査ではやめた理由の第一位は「職場の人間関係に問題があった」という結果が出ています。介護職の給与アップはもちろん、働きやすい環境の整備は喫緊の課題です。職員の方が働きやすい職場は質の向上につながると考えられます。しっかりと考えていくべきではないでしょうか。そこで質問です。

 

細目1市の現状、2020介護保険法改正について市の見解を問います。お答えください

【答弁者:市長】

介護保険は、高齢者にとって大変重要な施策と認識いたしております。介護が必要な高齢者を社会全体で支える仕組みとして定着し、生活の安定と安心の基盤をしっかりと支えているところであります。

介護保険制度は、3年間を単位として事業計画を策定し、介護福祉の推進を図っております。現在は第7期計画の2年目にあたり、様々な事業に取り組んでいるところであります。

今期の計画におきましては、高齢者の尊厳を保持し、可能な限り住み慣れた地域で、自分らしい暮らしを人生の最期まで続けることができるよう、「地域包括ケアシステムの深化・推進」が強く求められております。

私といたしましても、高齢者が住みなれた地域で、健康で自立した生活を継続して送れることは、高齢者福祉の原点であり、ひいては、「住んでみたい、住み続けたい昭島」の実現に繋がるものであると確信をいたしております。

引き続き、高齢者が生き生きと暮らすまち昭島の確かな実現に向け、第7期計画の着実な推進に全力で取り組んでまいります。

 

【答弁者:保健福祉部長】

ご質問の1点目、介護保険制度についてご答弁申し上げます。はじめに市の現状と2020年介護保険法改正について市の見解を問うについてであります。

国は、社会保障審議会介護保険部会において、令和3年度から始まる第8期介護保険事業計画の内容に関し、地域共生社会の実現、医療と介護の連携や認知症施策の総合的な推進など、様々なテーマについて議論を進めているところであります。

その中には、2号被保険者の保険料負担年齢の引き下げや、ケアプランの有料化、また、要介護1と2の方を対象とした訪問介護による生活援助を地域支援事業へ移行することなどが含まれております。

これらについては、まだ、結論に至ったわけではありませんが、反対の意見も強く、見送られる可能性が高いとの報道もございました。

いずれにいたしましても、高齢者の生活を支える重要な社会保障制度である介護保険を、持続可能で安定的な制度とすべく検討が進められており、本市といたしましても審議会の議論の推移を注視いたしているところであります。

 

 

細目2介護職人材の確保、育成について、市の基本的な考え方をお聞かせください。

【答弁者:保健福祉部長】

介護職人材の確保・育成についてであります。厚生労働省の調査によりますと、介護関係職種における有効求人倍率は、平成 30 年度で3.95 倍と 、全職業の平均1.46 倍より2ポイント以上高い状況となっております。これは、介護人材の不足が、全国的に喫緊の課題となっていることの表れであり、国はその対策として、介護職員の処遇改善など、総合的な対策に取り組んでいるところであります。しかしながら、厳しい状況は継続しており、本市の介護事業所におきましても人材不足は切実な課題となっております。

こうしたことから、市内の特別養護老人ホーム施設長会とあきしま地域福祉ネットワークとの連携を図る中で、昨年度から、昭島市介護人材確保実行委員会を立ち上げ、「あきしまハートケア」と題した、介護の仕事の魅力発信と就職相談会のイベントを開催するなど、独自の取組にも努めているところであります。

いずれにいたしましても、介護人材の確保は、高齢者福祉推進の大きな課題の一つとなっております。引き続き、連携体制の強化を図り、市内の事業者による人材確保の取組を支援いたしてまいります。

また、人材育成への取組といたしましては、それぞれの事業所の取組を支援するなど間接的な取組が中心となりますが、国や都が主催する介護職員を対象とした多様な研修や講演会について、積極的な情報提供に努めてまいります。