2026年9月一般質問:大綱①命を守る防災について

9月議会の一般質問が終わりました。

1時間の質問持ち時間のなかで、一問一答方式を選び、毎回質問に臨んでいます。
一問一答の再質問前、1回目の質問と市の答弁を以下に書き出します。

※再質問部分については、任期中は市の公式HPの動画からご覧頂けます。
次回議会の時期に市の会議録にアップされます。
https://smart.discussvision.net/smart/tenant/akishima/WebView/rd/speech.html?council_id=59&schedule_id=2&playlist_id=1&speaker_id=29&target_year=2026

【林質問】

ただいま議長の御指名を受けましたので、通告に従い、大綱3問の一般質問を始めさせていただきます。
大綱1 命を守る防災について
細目1 防災対策のさらなる推進について
冒頭、世界各地で発生している災害により尊い命を奪われた方々、行方不明になられた方々に心から哀悼の意を表します。また被害にあわれたすべての方々にお見舞い申し上げます。今夏、最大震度7の熊本地震や、茨城県南部を震源とする首都圏の広い地域での最大震度5弱の地震が発生し、災害はいつどこで起きるか分からないことを思い知らされています。
さて、能登半島地震の避難所のトイレを調査した大正大学岡山朋子教授によれば、地震の翌日には「大便がいたるところに溢れた」問題、いわゆるトイレパニックが生じており、阪神淡路大震災以降、大災害の度にこのパニックが起きているそうです。今夏の熊本地震の翌日、被災地に入った危機管理教育研究所 国崎信江代表も、マンホールトイレ設置場所では、臭気が上がり、トイレットペーパーが地面に置かれ、手洗い用の水もないなど、衛生面が懸念される場面があった、またある福祉避難所では、簡易トイレの袋の取り付けから使用後の手順までの理解が難しい方々がおられ、職員は、清掃や片付けに追われていたと報告しています。

避難所トイレの管理は災害関連死を防ぐためにも極めて重要であり、伺います。昭島市地域防災計画ではし尿処理について「安全性、衛生・快適性、女性・要配慮者等の多様な視点を考慮する」としていますが、こうした配慮事項や方針を明確にし、トイレの必要な量と質の確保に向けたトイレ確保・管理計画策定の考えはありますか。その際、目黒区で整備した、上下水道や電力を要さず、トラックに乗せ移設も可能な循環型トイレ導入の考えがあるかお答えください。さらにいざというとき混乱ないよう、避難訓練や行事の際には、携帯用トイレ利用の実演、マンホールトイレやトイレカー活用の考えがあるかお答えください。

次に、トイレ対応に限定しない、訓練全般について伺います。学校公開時に避難訓練を行う避難所運営委員会がありますが、参観にくる保護者が参加・見学などしており、有益です。各避難所運営委員会の意思の尊重が大前提ではあるものの、情報提供をはかるかお答えください。また、過去、市の公式動画チャンネルから避難所設営の分かりやすい動画配信がありましたが、総合防災訓練に参加できない市民が一定いることから、今後も実施内容の共有をするかお答えください。

次に、気候変動により水循環のバランスが崩れ、ドナウ川の大渇水、気候正義の点から事態を重く受け止めているネパールと中国の国境における大規模な土石流など、未曾有の事態が発生しています。国内でも、千葉県豪雨では、降雨量が観測史上例のない1時間115ミリに達し、冠水した道路などで命を落とされた方々まで生じました。石川県・富山県でも観測史上1位の12時間降水量の値を更新した記録的な大雨が発生し、約18万人に緊急安全確保が発表されました。国連大学は本年1月発表した報告書で地球規模の水「破産」の時代に入ったと警告し、昨日、国連環境計画は、産業革命前からの気温上昇1.5度を数年で超過するとの報告書をだしており、気候変動やインフラ整備の抜本的対策が必要との認識ですが、まずは、命を守る行動をとれるよう周知を強化すべきと伺います。

市では、すでに広報あきしまやインターネット媒体、総合防災訓練や出前講座など様々な角度から周知を行っていますが、避難所運営委員会など日ごろ各地の防災対策を中心となり考えてくださっている組織体や、防災教育の要請があった小中学校などへの周知を検討するかお答えください。

細目2 GLP昭島プロジェクトについて
GLP昭島プロジェクトについては、敷地面積や開発予定施設・規模から市民生活への影響が大きく、伺います。
新たな公園の防災対策について、マンホールトイレ等防災インフラの整備を求めているかお答えください。
また、締結予定の防災・災害対策に関する個別協定書について、想定している内容と締結時期をお答えください。

最後に、工事完了後は雨水の表面流出量が1時間あたり9,346立方メートル増加の予測で、その量を貯留する雨水浸透施設等が整備されますが、降雨強度、1時間あたり60mmで水循環の評価がされています。気候の激甚化を踏まえ、いまからでも何かしらの対策を講じる余地はあるのか教えてください。
【市長答弁】
近年、激甚化、頻発化する自然災害から、市民の皆様の生命や財産を守るためには、ハード・ソフト両面からアプローチする、「防災・減災」の視点をもったまちづくりを進めることが、極めて重要になるものと考えております。
本市ではこれまで、避難所となる小中学校体育館の空調設備の整備やトイレのバリアフリー化などの環境改善、公共施設へのマンホールトイレの整備などを進めるとともに、自主防災組織への支援や学校避難所運営委員会の運営、地域での防災訓練への支援など、様々な防災・減災対策に取り組んでまいりました。
また、災害対応時の状況を考慮し、民間事業者とも連携を図る中で、避難所支援や医療救護、食料や物資の調達、物資の受入れや配送業務など多岐にわたる災害協定を締結してまいりました
市民に対する災害対策に役立つ情報の周知・啓発として、防災ガイドブックやハザードマップなどの配布により、市民の防災意識の向上を図る取組を進めるとともに、総合防災訓練などにおいて、実際に体験や経験する機会を通じて、防災意識の高揚にも努めております。
地震や風水害などの自然災害は、時として、私達の想像を超える力で襲ってくることがあります。日頃から市民一人ひとりが災害に対する心構えや知識を身につけることで、ご自身の命と暮らしを守ることにもつながることから、市といたしましても、災害対策に役立つ情報の効果的な発信なども含め、引き続き、防災・災害対策に取り組んでまいります。
【危機管理担当部長】

続きまして、防災対策のさらなる推進についてお答えします。

はじめに、トイレ確保・管理計画の策定についてであります。

東京都では「東京トイレ防災マスタープラン」を令和7年3月に策定し、首都直下地震の被害想定等を踏まえた災害時におけるトイレ環境の向上や、区市町村と連携したトイレ対策の推進などを主な目的として掲げております。

東京都のマスタープランでは、災害時に必要となるトイレ数の試算、携帯トレイの備蓄、マンホールトイレの整備推進や災害用トイレの調達手段などを計画的に実施するため、令和12年度までに「災害時のトイレ確保・管理計画」を全市区町村が策定することを目標としており、本市といたしましても、この目標年度までに計画を策定することを考えております。

次に、循環型トイレの導入につきましては、ご質問にもございました目黒区で災害対策や帰宅困難者対策として、公園内に循環型トイレの運用を開始したことは認識しております。

災害時等における循環型トイレの有益性についても認識しておりますが、循環型トイレの導入につきましては、本市としてどのような対応を図ることができるのか、検討してまいります。

次に、避難訓練や行事の際に、災害用トイレを活用して市民が実体験できるようにしつつ、今後の対策の検証や改善に繋げることにつきましては、現状も総合防災訓練や学校避難所運営訓練などにおいて、マンホールトイレの設置訓練などを行っておりますが、今後においては、市民の皆さんに実際に災害用トイレを体験していただく機会なども設ける中で、体験者のお声を聴きながら、今後の対策の参考にしてまいります。

また、トイレカーにつきましては、令和9年度の導入を予定しており、平時においては、総合防災訓練やイベントなどでの周知・啓発を含めた活用などを予定しております。

次に、学校公開時における避難訓練の実施している状況の情報提供につきましては、小学校の数校において、学校公開時に併せて、防災訓練や避難訓練などを実施していることは認識しております。

学校公開時に防災訓練を実施することは、児童だけではなく保護者や地域の方々などにも、参加や観覧しやすい機会にもなることから、消防署などとも更なる連携を図る中で、学校や学校避難所運営委員会などにも情報提供等を行ってまいります。

次に、総合防災訓練に参加できない市民に対し、実施内容についてインターネット等で報告・共有する考えにつきましては、総合防災訓練の内容を広く周知することは、防災対策を推進するうえでも非常に効果的な手段であるものと認識しており、訓練内容に関する動画の配信等については、検討してまいります。

次に、水害対策について効果的な周知を実施・検討していく考えにつきましては、総合防災訓練では、都市型水害対応訓練なども取り入れ、家庭などでもできる対策についても紹介するとともに、学校や地域などから防災に関する出前講座の依頼があった際には、講座内容を確認する中で、積極的な周知・啓発に努めております。

昨今、全国各地で発生している豪雨災害を目の当たりする中では、水害に備えることは、公的機関に限らず市民の皆様にとっても必要不可欠なこととなっており、本市といたしましても、小中学校への防災教育や学校避難所運営委員会などに対して、水害対策についての情報提供や訓練の実施なども検討するなど、引き続き、効果的な周知・啓発に努めてまいります。

次に、GLP昭島プロジェクトについてであります。

はじめに、新設公園の防災対策につきましては、現在、事業者が開発を進めている敷地内には、約3.5ヘクタールの広さを有する公園が整備される予定となっております。この開発敷地の前身となるゴルフ場は、災害時の広域避難場所として指定していたことから、この公園が整備された際には、改めて災害時における広域避難場所又は一時避難場所として指定することを考えております。

また、避難場所とは、大規模な延焼火災などから命を守るために一時的に待機する場所となりますが、現在、公園の整備内容などについて事業者と調整等を行っている段階であることから、防災に関するインフラの整備につきましても、災害時に想定される利用用途なども踏まえ、検討してまいります

次に、防災・災害対策に関する個別協定の締結等につきましては、現在、整備が進められている物流施設につきましては、免震構造による3棟の施設整備が予定され、物流施設周辺には一定の緑地や市民が利用できるスペースなどの整備も予定されており、災害時における避難所や避難場所、物流施設を活用した物資の集積や配送拠点など、災害時にこれらの施設を活用することは市にとっても有益的であると考えております。現在、事業者とは、災害時における連携協定等の内容について協議を進めており、協定の締結時期についても事業者と協議を行う中で検討してまいります。

次に、昭島市宅地開発指導要綱に基づく降雨強度等についてであります。

開発事業が行われる際には、東京都の基準に準じて降雨強度及び流出係数を設定し、事業者に対しては、設計及び施工等の指導を実施しております。近年、激甚化する豪雨に伴う降雨量の増加を踏まえる中では、安全・安心な住環境の確保と健全な開発行為のバランスを考慮した基準改定等は、本市におきましても重要な課題の1つであると認識しており、引き続き国や東京都の動向を注視するとともに、他の自治体の改定事例等について調査してまいります。